窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「どうする家康」(06)

題名

  • 「どうする家康」第06話「続・瀬名奪還作戦」

放送日

  • 2023年2月12日

登場人物

  • 松本まりか(女大鼠)
  • 田中美央(岡部元信)←以前から出ていたはずだが
  • 新田健太(伴与七郎、鵜殿長照を討ち取った人)

今日の本多正信

本多正信「何をしておるんじゃこのたわけ者ども!」(人質奪取成功の報を聞いて)「はっはっは、あいつらはやると信じておりました。それがしの申した通りでござろう。これで取引はできまする。肝要なるは今川との談判。この正信めにお任せ下されば、今川本陣に独りで乗り込み、氏真めを言いくるめてお見せするところですが(足を引きずり)、どうも足の古傷の具合がよく」
石川数正「お前なぞには任せぬ」
本多正信「でしょうな」

概要

本多正信の奪還作戦は大失敗に終わり、今川氏真は元康に、降伏しなければ瀬名たちを皆殺しにすると通達した。一方、正信は今川家重臣を生け捕りにし、瀬名たちと人質交換するという秘策を提案、元康は実現困難ともいえる大胆な策にすべてを託す。正信の命を受けた半蔵は難攻不落の上ノ郷城に忍び込み、やがて火の手が上がる。その炎は成功の合図なのか、それとも。(公式サイトより)

鵜殿長照は死んだが、氏長、氏次は捕らえた。そこで石川数正が敵陣に乗り込み、人質交換の交渉をするが、氏真は応じず、数正ともども人質全員皆殺しにすると言う。忠義の部下の子を見殺しにしては家臣み見限られると訴えるも、五対二では数が合わぬと取り合わない。

その時に巴が、私と夫が残りますと告げる。関口氏純もそれに応じ、「私たち二人を成敗すれば、お館様の面目も立ちましょう。私どもとて今川が衰退することは望んではおりませぬ。若き二人を救い出し、今川を立て直してくだされ」と必死に訴え、氏真はそれを飲むこととなった。反対する瀬名に巴は、「女は大切な者のために命を懸けるもの。あなたにも守らなければならないものがあるでしょう」と諭す。

人質交換で松平方に去って行く瀬名を、複雑な表情の氏真が見つめる……

雑感

おおなるほど、そうきたか、と感心した。自分の知っている史実では、瀬名の両親はこの時点では死んでいるはずで、五人(氏純、巴、瀬名、瀬名の息子と娘)全員を助けたら勘定が合わないと気になっていたのだ。それに、確かに氏純の言う通りなのである。全員を赦しては示しがつかない。といって相手方の人質を助けなければ家中の人心は離れる。だから瀬名と子二人を返し、大人二人を処刑というのはいい案なのだ。

全体としては、服部衆および甲賀忍者の活躍で上ノ郷城を攻め落とす場面は荒唐無稽だがなかなかカッコよく、また、もっさりしている山田孝之と変わり身の早さと調子の良さは天下一品の松山ケンイチの演技がピカイチ。見事である。

前半、殺されることがほぼ確実な状況で瀬名は、子どもとにらめっこをして明るく笑う。母なのだなあと、有村架純の演技力に感心した。氏真を説得する時の巴の活舌のよさ、見栄の張り方はさすがだ。殺せと命じられても逡巡し、なかなか実行にうつせない田中美央もよかった。が、最も印象に残ったのは、瀬名を見送る溝端淳平だ。かつて瀬名に思いを寄せていたことを思い出していたのか、名君と言われた父・義元を思い出していたのか。複雑な表情がよかった。
(2023-02-18 記)



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