第17週「女の情に蛇が住む？」（水）
放送日
- 2024年7月24日
概要
日曜日。喫茶ライトハウスに呼ばれた寅子は、涼子と玉の「とっておきの料理」を懐かしむ。寅子は、玉に何か言いたいことがあると感じ取る。そんな中、航一から、市内で頻発するひったくり事件の犯人と名乗る人物が自首してきたと連絡が入る。おかしなことに、元木を含む7人の少年たちは学校も違い、何のつながりもないという。（NHKオンデマンドの解説より）
涼子は結婚したが子が出来なかった。涼子の母が死に、玉は空襲のケガが元で歩けなくなり、岸田を始め、他の使用人は皆亡くなった。戦後、華族（の特権）が廃止され、桜川家は莫大な借金を負った。家屋敷を売り払い、残った新潟の別荘を処分したお金で店を買い、玉を連れてLight Houseを始めることに。涼子は離婚しており、二人とも戻る場所はないのだと。そして二人の生活が始まった。
森口は娘を連れて寅子に挨拶。美佐江は涼子の主催する勉強会のメンバーで、東京の大学の法学部を目指している利発な美少女。その時のことを「お世話になった」というわけ。美佐江は寅子にミサンガを贈る。
裁判は結審。水上は執行猶予に。寅子は元木に、なぜひったくりをするのかを尋ねるが答えず、これ見よがしに腕のミサンガを寅子に見せる。ひったくり事件には別に首謀者がいるのではないかという話になるが、反抗者は口を割らず、証拠もないが、寅子は不吉な気持ちに。
美佐江が「進路相談に乗ってほしい」と寅子を訪ねて来る。寅子は、このミサンガは誰にあげたのか？ と尋ねると、自分にとって大切な人、と答える。それは何人くらいいるの？ と重ねて訊くと、突然ミサンガを千切り、投げ捨て、「急用を思い出した」と言って帰っていく……
感想
玉は、動けない自分の世話をするために涼子が苦労しているのがしのびない、自分がいなければ、法律の勉強を再開するなり、好きなことができるのに、母からも夫からも解放されたのに自分がお嬢さまの足かせになっている……と寅子に語るが、恐らくそれは違うだろう。むしろ、いろいろなものを失い、捨てさせられた涼子にとって、最後まで手放さずに済んだのが玉なのだ。恐らく、玉の存在が今の涼子にとって唯一の存在意義になっているのではないか。
ただ、ライトハウスを始めるにあたって事前に玉に十分に説明をし、了解を取っていたわけではなく、かなり一方的に始めたように見える。そのあたりはまだ主従の気持ちが残っていたか。寅子がどういう対応をするかは興味があるが、二人はもっと話し合う必要があるだろう。
片岡凜という役者は初めて知るが（tweetがロックなので少し前から注目してはいたが）、清楚な美少女である。月曜日は、あの森口からよくぞこんな子が、と思い、トンビが鷹を生んだのね、と思った。ただし、そうはいってもあの森口の娘だから、何かあるかも知れないぞと思っていたので、今日の豹変ぶりは驚かなかった。しかし、犯罪行為を裏で操っていたのが彼女だとしたら、なんでわざわざ判事である寅子に近づいたのだろう？ バレないと思った？ それとも他に目的がある？
