窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「虎に翼」(087)

第18週「七人の子は生すとも女に心許すな?」(火)

放送日

  • 2024年7月30日

概要

兄・顕洙の無実を訴える弟・広洙に、小野は思わず声をかける。小野にはかつて朝鮮人の恋人がいた。結婚しようとしたが、親の猛反対に遭い、別れさせられたらしい。改めて公平な目で事件を見ようと決める寅子。わかり合えない人とも諦めずに関係を深めようと踏み込んでいく寅子の姿を航一は見守っていた。(NHKオンデマンドの解説より)

寅子と星が昼食にライトハウスにいくと、涼子が入り口の窓を必死で磨いていた。何者かが落書きをしたのだ。月に一、二度、何年にもわたって。涼子らも、もうすっかり慣れてしまったという……

今日の高瀬

「あんげなやつがいっちゃん腹立つ。本気でよかれと思っているくそじじいのおせっかいが」

今日の涼子と玉

「実はわたくし、いまだに想像がつきませんの。寅子ちゃんに娘さんがいて、子育てなさっている姿が」
「涼子ちゃんもですか、私もです」

今日の入倉と星

「何事も火のない所に煙は立たずですよ」
「差別が生まれるいる理由はさまざまです。火のない所に煙は立たずで終わらせるのか、それとも、その煙を上げたのは誰なのかを見極めるのか」

感想

ライトハウス嫌がらせの件は、涼子が商店街の旦那衆に色目を使ったと噂が流れたことが発端だと玉は言うが、その誤解はすぐに解けて奥様方も支援してくれるようになった。どうも玉が車椅子に乗っていることが原因らしい。今でもそうだが、以前は車椅子に乗っているというだけで、気持ち悪い、人前に出るな等と悪意の対象にされることは多かっただろう。主ストーリーの朝鮮人差別と対を成す事象。

「入倉くんは昭和生まれだから……」と、新人類を見るような目で言ったセリフが本日のパワーワード

その星は、関東大震災の時に、朝鮮人が暴動を起こそうとしているという飛語が飛び交い、そのため罪のない朝鮮人がおおぜい殺されたのだと語る。関東大震災の時に朝鮮人の虐殺が起きたこと、その原因は根拠のない流言であったことを明言した朝ドラは初めてなのではないか。小池百合子さん、見てますか?

火のない所に煙は立たずで終わらせると、ライトハウスの件も涼子らに非があることになる。それでいいのかと問いかける航一。なるほど、寅子が信頼を寄せるわけだ。

おせっかいにも小野の私事(婚約破棄)をベラベラと吹聴する次郎だが、それに対して怒る高瀬がいい。あの時ちゃんと処罰されたからこそ、怒ることができるのだ。いいぞ、高瀬。



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