題名 | 少年H |
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監督 | 降旗康男 |
原作 | 妹尾河童 |
脚本 | 古沢良太 |
出演 | 吉岡竜輝(妹尾肇、少年H)、水谷豊(妹尾盛夫、肇の父)、伊藤蘭(妹尾敏子、肇の母)、花田優里音(妹尾好子、肇の妹)、小栗旬(うどん屋の兄ちゃん)、早乙女太一(男姉ちゃん)、原田泰造(田森教官)、佐々木蔵之介(久角教官)、國村隼(吉村)、岸部一徳(柴田)、前野朋哉(爆撃機を見つける青年)、他 |
公式サイト | 映画『少年H』公式サイト |
制作 | 日本(2013年8月10日公開) |
劇場 | イオンシネマ新百合ヶ丘 |
内容紹介
時は昭和15年。妹尾肇はテーラーの父と熱心なクリスチャンの母を持つ、絵が上手で腕白な少年だった。母が編んでくれたせーたには「H」と描かれていたため、肇は周囲から「H」と呼ばれるようになる。
母に連れられて教会へ通うが、彼女らをキリスト教に導いてくれた女性がアメリカに帰ることに。アメリカに戻ったその女性からニューヨークの絵葉書をもらったHはそれを友人に見せて自慢する。が、1941年12月8日、日本は真珠湾を攻撃し太平洋戦争に突入。アメリカからの葉書を持っていたH家はスパイの容疑をかけられるが……
雑感
水谷豊・伊藤蘭が出演するというので観る気になり、予備知識なしで臨んだのだが、こんな話だとは思わなかった。パンフレットがレトロだったから昭和の話かとは思っていたが……まあ、この時期に観る映画としては悪くなかった。
かつてアメリカ人と文通していたというだけでスパイの嫌疑をかけられたり、クリスチャンだというだけで差別されたりいじめられたりするだけでなく、徴兵制度によって兵役に駆り出され、断わることができず、批判すると非国民だと言われる。このようなことはあってはならないが、このドラマが始まった時点でそれを叫んでも、ほとんど無駄だろう。ことがここまで至ってしまっては、誰かが何かを言っても後戻りすることは難しい。
だから、こうなる前に行動を起こさなければならない……というのが教訓だと思うのだが、先の参議院選挙でも原発推進・憲法改正を高らかに謳う自民党が圧勝したのはなぜだ。それ以上に投票率が53%を切る低さだったのはなぜだ。