3月7日、日本アカデミー賞の発表があった。
最優秀賞
主要部門の優秀賞
- 作品賞:「凶悪」「少年H」「そして父になる」「東京家族」「利休にたずねよ」
- アニメーション作品賞:「かぐや姫の物語」「キャプテンハーロック」「劇場版魔法少女まどか☆マギカ」「ルパン三世vs名探偵コナン THE MOVIE」
- 優秀監督賞:是枝裕和(そして父になる)、白石和彌(凶悪)、三谷幸喜(清須会議)、山田洋次(東京家族)
- 優秀脚本賞:是枝裕和(そして父になる)、高橋泉/白石和彌(凶悪)、三谷幸喜(清須会議)、山田洋次/平松恵美子(東京家族)
- 主演男優賞:市川海老蔵(利休にたずねよ)、橋爪功(東京家族)、福山雅治(そして父になる)、渡辺謙(許されざる者)
- 主演女優賞:上戸彩(武士の献立)、尾野真千子(そして父になる)、宮粼あおい(舟を編む)、吉行和子(東京家族)
- 助演男優賞:オダギリジョー(舟を編む)、妻夫木聡(東京家族)、ピエール瀧(凶悪)、松田龍平(探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点)、リリー・フランキー(凶悪)
- 助演女優賞:蒼井優(東京家族)、尾野真千子(探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点)、中谷美紀(利休にたずねよ)、余貴美子(武士の献立)
雑感
作品賞、監督賞、脚本賞、主演男優賞、主演女優賞、助演男優賞、助演女優賞で、優秀賞以上に選ばれた作品のうち、観ていないのは「利休にたずねよ」のみ。おかげで賞レースについてもあれこれ意見が言える。このぐらいのペースが映画ファンを名乗る最低ラインということだろうか。それにしても、こうなってみるとなおさら「利休にたずねよ」を見逃したのは惜しかった(観たいとはずっと思っていたのだ)。
今年は何しろ「舟を編む」が鉄板だったようだ。作品賞を含む6部門獲得。アカデミー賞以外の映画賞でも作品賞、監督賞、主演男優賞に相当する賞はだいたいこの作品が選ばれていた。しかし……よくできた作品だとは思う。僕も2回観に行ったし。しかし、ここまでone and onlyな作品だろうか。
作品賞は他に強力な対抗馬がいないから是としても、脚本賞は三谷幸喜(清須会議)か宮藤官九郎(謝罪の王様)でしょ。主演男優賞は福山雅治か渡辺謙だ。松田龍平が悪いわけではないが、彼は助演でこそ輝く役者。もっとも、今年の助演男優賞はちょっと無理だが。
主演女優賞と助演男優賞は、今年は文句なし。誰が見ても真木よう子とリリー・フランキーしかいないだろう。しかし、真木よう子の主演&助演ダブル受賞はどうなのか。助演女優賞は他の映画賞では票が割れるところだ。いろいろ候補はいるだろうが、「そして父になる」から助演女優を選ぶなら尾野真千子だろうし、尾野真千子を選ぶなら「探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点」の方だろう。
「モンスター」や「ストロベリーナイト」「謝罪の王様」が全く候補にあがっていないのも、少々納得がいかない。
(2014/3/17 記)