アカデミー賞に輝いたおかげで上映館が増えたようだが、それもここ1〜2週間で終わりだろう。悔いを残さないようにと、観に行くことにした。今回は2Dで十分と思ったが、さすがに3Dが話題になった作品だけに、2D上映館はないようだ。
題名 | ゼロ・グラビティ(Gravity)(2回目) |
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劇場 | ユナイテッド・シネマ浦和 【IMAX 3D】 |
雑感
前回はカット割りのことは気にしていなかったが、改めて注意して見ると、確かに冒頭から延々と長カットが続いている。これは確かに撮影するのは大変だっただろう。これが臨場感を生むひとつの要因になっているのか?
仲間の犠牲の上に、苦労してISSからソユーズに移動するが、燃料がなく、飛行できない。通信機は地球のどこかの誰かが発した声や犬の鳴き声を拾っているが、言葉が通じず、意思疎通ができない。万策尽きたライアンが死を覚悟し、死んだ娘のことを思い出しながら、静かに眠りに就こうとするシーンは圧巻。そして、そんなライアンに喝を入れるマットもまた凄い人だ。
とかく撮影技術などの方にばかり話題が集中する傾向にあるが、この映画が面白いのは、なんといってもドラマがよくできているからであり、そのドラマを動かしているのはサンドラ・ブロックである。なんといったって、途中から登場人物は一人になってしまうのだから。彼女が不安になり、怯え、自信を取り戻し、絶望し、再び生に執着を見せ、……とその起伏を激しく表現してくれるから、観客は惹きつけられるのだ。
「ブルージャスミン」はまだ観ていないから、ケイト・ブランシェットがどういう演技をしたのかはわからない。しかし、本作を観る限りでは、主演女優賞はサンドラに贈られるべきではなかったか。
過去記事
- 緊張に耐えられない!「ゼロ・グラビティ」(2013/12/13)