「ターミネーター:ニュー・フェイト」の公開記念か、短期間劇場公開していた。劇場で見られる日が来ようとは……。
題名 | ターミネーター2(Terminator 2: Judgment Day)【3D】 |
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劇場 | TOHOシネマズ日比谷(スクリーン13) |
雑感
エドワード・ファーロングのジョン・コナーは本当にかわいくて、魅力的である。偉ぶってT-800にいろいろ教え込むあたりは、子供らしさの中に、のちのリーダーの資質が垣間見えて、うまいなあと思う。また、T-1000は本当に怖い。無表情で人を殺していくところ、あの走り方。能力もそうだが演出が見事。怖さを浮きだたせていた。さらに、T1で恐怖のターミネーターだったT-800が今回は味方に回るというのも意外な展開だし、ジョンの薫陶を受けて人間らしく(?)成長していく、というのも新しい展開である。こうしたことから、T2はシリーズ中最高傑作だという人が今も多くいるのだろう。
しかし、観客動員などでT2がシリーズ中最高なのは事実であろうが、最高傑作か? といえば、自分は賛成できない。
T1を見れば見るほど、シリーズ中などと言わず、映画史上最高クラスの出来栄えであり、ストーリーは完璧。そして、ターミネーターやカイル・リースなどが過去に送られてくるのは今回だけであり、二度と、何者もやってこないはずだったのに、なぜT2では再びT-1000やT-800がやってきたのか。これを言っては身も蓋もないが、冒頭から違和感を持つ。
病院にいるサラ・コナーはブラジャーをつけておらず、上着もスケスケ。おっぱいがはっきり見える。看護師が寝ているサラの身体を舐めまわしたりするシーンもあるから、ひどい病院であるが、この設定は何のためか? 真面目で、温厚で、親切な医師であっても、サラの説明は妄想にしか受け取れない、というならわかるが、これでは頭の固い医師がサラの言い分に耳を傾けず妄想だと決めつけている、というように受け取れてしまう。事実そうなのかも知れないけど。
9年前に、T-800の存在をサラが証明できなかったことが、いまだに病院を出られないことにつながっている(工場の中に残っていた残骸をサイバーダイン社が隠蔽してしまったという不幸な事情もあるが)。だから、サラとしてはT-800やT-1000に関するなんらかの証拠は是が非でも残しておくべきだった。写真だっていいはずだ。なぜあっさりT-800を行かせてしまったのか。
マイルズ・ダイソンも死んでしまった今、ターミネーターの存在を証明できないと、サイバーダイン社を壊滅させた責任を負わなければならなくなる。今度こそただでは済まないだろう。いや、今回は(サラが入院していた病院の医師をはじめ)多くの人が目撃しているから大丈夫か?
(2019年12月6日 記)
過去記事
- 「ターミネーター2 完全版」(DVD)(2015/10/17)