窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「ヲタクに恋は難しい」

題名ヲタクに恋は難しい
原作ふじた(漫画)
監督・脚本福田雄一
出演高畑充希(桃瀬成海、腐女子)、山崎賢人(二藤宏嵩、桃瀬の幼馴染・ゲーマー)、斎藤工(樺倉太郎、桃瀬・二藤の上司)、菜々緒(小柳花子、樺倉の彼女・コスプレイヤー)、賀来賢人(坂元真司、二藤の同僚・アイドルオタ)、今田美桜(森田悠季、桃瀬の同僚)、若月佑美(未来、桃瀬のオタ友)、ムロツヨシ(バーのマスター)、佐藤二朗(石山邦雄、桃瀬・二藤の先輩)、内田真礼(本人役)、他
公式サイト映画『ヲタクに恋は難しい』公式サイト
制作日本(2020年2月7日公開)
時間114分
劇場イオンシネマ 港北NT(スクリーン10)

概要

桃瀬成海は腐女子であることが理由で失恋したことがあり、相手が職場の同僚だったため居たたまれずに転職。新しい職場では自分のオタク趣味は一切秘密にしている。ただし幼なじみで自分の趣味も熟知している二藤宏嵩だけは別で、自分の趣味を隠すことなく話せる相手として貴重な存在だと思っている。そんな二藤から告白され、付き合うことになったが、「恋人」としての距離の取り方がよくわからない二人は……

雑感

ストーリー展開は納得のいくものであり、ギャグはそれなりに笑えた。全体のテンポもよく、まずまずよくできた作品だった、というのが総論。

ネットを見ると厳しい評価が多いようだが、大部分は原作ファンのように思われる。これまでも何度か書いているが、原作ファンから見た時に、あれが違うここがおかしいという箇所は山ほどあるだろう。ただ原作をできる限り忠実になぞることが必ずしも正しいわけではなく、映画には映画の面白さがあるはず。端的に言えば、原作を知らない人が見て面白かったら、それは映画としてはいい作品なのだ。

自分はオタクという言葉が市民権を持ち、このような意味で定着する過程をリアルタイムで目撃している。恐らくオタク第一世代である。もっとも当初の「オタク」は蔑称で、だから悪口として使われることがほとんどであり、自分で自分のことを卑下して言うこともないではないが、あまり一般的ではなかった。現代では自分で「ゲーオタ」だとか「ドルオタ」だとか言っているのを聞くと、隔世の感がある。

コミック・マーケットも既に存在していたが、当時はコミケとは言わずコミケットと呼ぶのが普通だった。もちろん当時ビッグサイトはないし、内容も今のものとはかなり違っていたはずである。

僕は過去にはオタクだと言われてもおかしくない時代がないではなかったが、少なくとも今は、現在の意味でのオタクではなく、オタクの文化・風習というものについては(全くとは言わないが)ほとんど知らないと言っていい。だから、この映画で描かれているオタクの生態というものにはすごく興味を感じたし、それだけでも十分見応えがあった。もっとも、福田雄一はオタクを知らないし本作でオタクの何たるかがわかった気になられては困る……といった意見もあるようだが。

配役

  • 佐藤二朗のキャラは「女子ーズ」のチャールズにそっくり。その時まで本作が福田監督作品だと知らず、あとで知ってナットク。

ヲタクに恋は難しい: 1 (comic POOL)

ヲタクに恋は難しい: 1 (comic POOL)

ヲタクに恋は難しい: 2 (comic POOL)

ヲタクに恋は難しい: 2 (comic POOL)

ヲタクに恋は難しい: 3 (comic POOL)

ヲタクに恋は難しい: 3 (comic POOL)


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(2020/3/28 記)