あらすじ
信広と竹千代の人質交換が行われる。竹千代を迎えた今川は、織田は野蛮人であり今川が清く正しく美しい武士であると教える。
明けて1950年、今川軍の侵攻に対して織田信秀は斎藤利政に援軍を要請する。利政はその気だが、斎藤高政は大反対。稲葉良通ら美濃の国衆も、今は田植え時で人手が集まらないと嘯き、協力する姿勢を見せない。仕方なく利政は、兵糧米は送るが援軍は出さないことにし、その使者を十兵衛に命じる。
尾張へ行き、援軍は出せない旨を平手政秀に伝えると、平手は怒って席を立つが、信長は「致し方ない」と受け入れる。戦況は、今は刈屋で水野が今川軍を食い止めている、今川に刈屋を渡す代わりに、戦はここで終わりにしたい。しかし誰に仲裁を頼めばよいのかと途方に暮れている。帰蝶は、十兵衛は将軍家の側近と顔見知りだから、その伝手をたどって将軍様にお願いしてはどうかと言う。
利政に相談すると、将軍に頼むには金がかかる、そんな金は出さない、お前の役目はこれまでだと言う。戸惑う十兵衛だが、このままでは帰蝶の命にも関わると案じ、高政に頼んで土岐頼芸に会わせてもらい、頼芸に将軍への手紙を書いてもらい、その手紙を持って三淵藤英に会いに行く……
雑感
今回は第六回「三好長慶襲撃計画」からつながる回。足利義輝は十兵衛に会うのは三度目だと、過去二回のことをよく覚えていた。義輝は父から何度も聞かされた話をする。戦のない世を作ることができたものは、麒麟を連れてくることができると。戦のない世を目指す気持ち、しかし力及ばず国が乱れていることに対する不甲斐なさ。そうした義輝の思いが伝わるいい回だった。向井理がよく合っている。
その他……
- 前回、尾張行きを命じられた時に「命がいくつあっても足らぬ」と呟いた十兵衛だが、今回は本当に命懸けの使者であった。同盟を結んでおきながら援軍を断わるのだから。本来ならば手紙で済ませたいところだろう。
- 信長は十兵衛の前で平気で帰蝶に膝枕をし、頬にさわるなど、仲のいいところを見せつける。帰蝶が十兵衛に思いを寄せていたことを薄々気付いていて、わざとそう振る舞ったのか? しかし十兵衛に頼みごとをした時の二人の顔はそっくりだった。だいぶ「仲良し」になっていることが窺える。
- 十兵衛が高政に頼みごとをする時に、「以後そなたの言うことは何でも聞く」と言ってしまったのはいくらなんでも失言だった。
登場人物の満年齢(1550年)
氏名 |
誕生日後の満年齢 |
役者の年齢 |
明智十兵衛 |
22 |
42 |
織田信長 |
16 |
27 |
帰蝶 |
15 |
25 |
斎藤利政 |
56 |
54 |
斎藤高政 |
23 |
44 |
細川藤孝 |
16 |
43 |
足利義輝 |
14 |
38 |
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(2020/4/26 記)