出演
- 佐々木蔵之介(藤吉郎)
あらすじ
利政が頼芸と戦だと言ったことに困り果てた十兵衛は、戦をしないように利政に訴える。このままでは国を二分する戦いになる、どっちが勝っても負けても恨みが残り、美濃はひとつにまとまらないと。利政は、戦をする気はない、ただし頼芸様には美濃を出て行っていただく、穏やかに、と告げる。
鷹狩りに出かけようとした頼芸は、鷹が皆殺しにされているのに気づく。利政がやったのだ。可愛がっていた鷹が殺されたショックと、誰にも知られず鷹が殺されたということは、自分の寝首もいつ掻かれるかわからない、という恐怖で動転、近江の六角氏を頼って落ち延びる。
頼芸が追い払われたことを知った高政は、利政のところへ「私は父親を失った」と怒鳴り込む。利政は、お前の父親は自分だと言うが、高政は、自分は土岐家の血を引くものだと言い張り、傍にいた深芳野は真っ青になる。
東庵と駒が駿河へ向かう途中、藤吉郎と出会う。藤吉郎は本を読もうとするが、字をよく知らないので読むのに苦労し、駒に教えを乞う。字は読めないが、駒が読んで聞かせるとたちどころにその意味を理解する。織田の内乱の様子をよく知っており、これからは今川様だ、自分は今川様に仕えて出世するのだという。
なお、東庵は信秀に会いに行ったら40貫もらえる約束になっていたようだが、行ったら信秀が死んでいたため、5貫しかもらわず、約束が違うと駒が文句を言っていた。東庵は、駿河の客は100貫くれるというから35貫もらいそこねたくらい気にするなとなだめる。
織田彦五郎(清州の守護代)が信長に敵対し、兵をあげた。平手政秀が鎮圧に向かうが押さえきれず、責任を取って切腹。そんな矢先に利政が信長に会見を申し込んでくる。信長は、のこのこ会いに行って殺されてはたまらないから、断わろうとするが、帰蝶は、断われば臆したとみられるだけだと、会うことを強く薦める。そして自ら伊呂波太夫を訪ね、屈強な兵と鉄砲を揃えさせる。
利政は、会見の場である聖徳寺へ赴く前に信長を観察し、詰まらない人物だったら会見の場で亡き者にすることを考え、信長を見極めようとする……
今日の斎藤利政&明智十兵衛
利政「我が子、高政はどっちにつく。土岐か? みなそれほどわしが嫌いか? 正直に申せ」
十兵衛「どちらかと申せば嫌いでございます」
今日の斎藤利政&高政
利政「言葉は刃物ぞ。気を付けて使え」
再び斎藤利政&明智十兵衛
利政「大事な娘の婿殿に、誰がさような悪さをするものか」(いや、あんたしたやろ……)
雑感
印象に残るシーンが目白押し。中でも白眉は帰蝶が伊呂波太夫に頼みごとをするシーンだ。屈強な兵を、急ぎで、かつ鉄砲隊もとなると無理だとあしらう伊呂波太夫に、砂金(?)の入った袋をどすんどすんと4つほど投げ出し、「手付じゃ」と宣うのである。この尊大な態度は、恐らく帰蝶を沢尻エリカが演じることを前提に当て書きしたものではないか。演出を変えることもできたと思うが、川口春奈のような若くて可愛い女性が敢えてこのような態度を取ることで、沢尻エリカでは恐らく出せない凄みが出たと思う。突然の役回りで苦労したと思うが、そのために川口春奈の新たな魅力が引き出された。
その他……