窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「ミステリと言う勿れ」(1)

題名

  • 「ミステリと言う勿れ」第1話〔フジテレビ〕

放送日

  • 2022年1月10日

原作

脚本

エンディング曲

登場人物

あらすじ

大学生の久能整は、朝から自宅アパートでカレーを作っていた。そこに、アパートの大家が大隣警察署の刑事、薮鑑造と池本優人を連れて現れる。昨夜10時の行動を薮に問われた整は1人でカレーを作っていたと答えた。すると、薮は付近の公園で寒河江健の遺体が発見されたことを整に伝え、警察署へ任意同行を求めた。

整は薮、そして青砥成昭の聴取を受ける。公園で殺害された寒河江は整と同じ高校の出身で同じ大学に通っていた。さらに、寒河江が殺害された時刻に整と争っているのを見た目撃者もいる。そのため、整は容疑者となっていたのだ。だが、薮たちの追求に整は淡々と無実を訴える。目撃情報もはっきりと自分だと言えるのかと理屈を並べて返して行く。

夜になると、整は明日も取調べに応じるという条件で解放された。刑事の風呂光聖子に預けていた携帯電話を返してもらいに行った整は、彼女がペットロスであることを知る。また、池本が間もなく父親になるという話も整の耳に入った。

翌日、整が警察署に行くと、薮から指紋を採るよう命じられた風呂光と池本が取調室にいる。整は風呂光のペットロスを言葉で癒し、池本にも間もなく出産を迎える妻への労りをアドバイスした。薮はそんな整が犯人に違いないと青砥に告げる。

取調べ三日目、整は署内での立ち位置に悩む風呂光に希望を与えた。そこに藪が来て、寒河江を殺害した果物ナイフが見つかり、整の指紋が検出されたと伝える。(公式サイトより)

雑感

初回90分スペシャル(CMが入るため実際にはもっと短いが)。内容は原作第一話の「寒河江健殺人事件」。が、展開を見ていると1時間くらいで話が終わりそう。終盤でドラマオリジナルの話が入って膨らむのか、どうするのかと思ったら、10時過ぎには終わってしまった。「???」と思ったが、長いCMのあと、「バスジャック事件」の冒頭が始まった。事件が起きて、どうなるんだろうと思わせておいて続きは翌週、というわけか。しかしそのためにわざわざ尺を長く取ったというのはあまり意味があったとは思えないが……

さて、「寒河江健殺人事件」。原作のエピソードの中でも自分は初回にして(今のところ)最高傑作だと思う作品。基本的に取調室の中ですべて進むため、もともと芝居向きで、原作をほぼ忠実に再現していた。ただし乙部刑事は登場せず、そのため、娘さんが父親を嫌うことに関して久能が語るシーンも省かれた。

もうひとつ、家宅捜査の時に証拠を見つけたのは誰だったかを風呂光に問うセリフも省かれた。視聴者は誰が発見したかを知っているから、これを訊くとその時点で犯人がわかってしまう……と思って敢えて避けたのかも知れない。ただ、僕は久能の指摘した状況証拠の中で、これが最も強力だと(それ以外のものは少々こじつけだなあと)思っていたため、これが省かれたのは残念であった。

さて、本作は久能がひたすら「語る」ところに妙味がある。長台詞を退屈させず、惹きつけておける役者ということで菅田将暉が選ばれたのではないかと思っている。彼の長台詞のうまさは「アルキメデスの大戦」で実証済みだ。ネットでは、菅田将暉よりもっと久能整に似ている役者を挙げている人がいたが、外見が似ていればいいというわけではないのだ。

菅田整のしゃべり方を聴いて、へー、そういうしゃべり方をするんだ、と少々意外であった。自分の想像とはまるで違っていたからだ。これはこれで悪くない。

  • 遠藤憲一さん、活舌が悪いというわけでもないのだろうが、セリフが聞き取りにくい(場面がしばしばあった)。
  • 伊藤沙莉ってこんなに美人だったっけ?(すみません)惚れ惚れした。まさに眼福。
  • 尾上松也は好きだけど、池本はもっと若い役者の方がよかったのでは……