窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「舞いあがれ」(088)

第19週「告白」(火)

放送日

  • 2023年02月07日

概要

雨の中、公園で倒れている男を目にした久留美の父・佳晴は、それが悠人であることに気づく。佳晴は悠人を自宅へ連れ帰り、濡れた体を乾かそうとする。そこへ久留美がたまたま帰宅する。久留美が悠人の様子を診ると低体温症になっていることに気づく。久留美は佳晴に「服を貸して」と言い、先ずは悠人を温めようと看護師らしく冷静に対処する。(NHKオンデマンドの解説より)

佳晴からの連絡でめぐみと舞が久留美の家に来て悠人を連れて帰る。めぐみは「悠人の様子がおかしいことに気づいていたけど何もできなかった。あの時話を聞いてあげていたら」、舞は「いつも私が頼るばかりで頼られることがなかった」と自分を責めるが、悠人は「二人ともなんで自分を責めるんや。悪いのはオレ一人や」とかたくな。舞は浩太の「歩み」ノートを見せる。そこには、悠人が雑誌に大きく取り上げられた時に「悠人は投資の才能があるんやな、あいつはその才能を生かすために努力をしたんやな」などと書かれていた。それを読んだ悠人は、「そんなこと……生きている時にひとことも言ってくれへんかったやないか」と号泣する。

感想

やはりなあ、と改めて思う。悠人は両親から(特に、浩太から)褒められたかったんだ。頑張ったな、お前はすごいなと、どれだけ言われたかったか。それはこのブログでこれまで何度か書いてきたはず。だからこそ、やっぱりそこか、と。めぐみは「あんたら、会えば喧嘩ばっかりで」と言い、悠人は「そうか、俺が言わせへんかったんか」と自嘲したが、これまでのいきさつを見ている限り、悪いのは浩太だと思う。これを悠人のせいにするのはあまりに可哀想だ。

この点はめぐみもある意味同罪だが、めぐみは浩太亡き後、マンション経営を薦める悠人に「悠人なりに考えてくれたんやな」と理解を示し、IWAKURA再生のための相談も、悠人を一人前の投資家と見込んで、経営者として交渉に臨んだことで、悠人は「認められた」と思えただろう。

ともあれ、悠人は初めてめぐみや舞の前で自分の本心を打ち明け、感情的になった。再生の物語はここから始まるのだろう。

その他

  • 倒れている悠人を見つけ、助けたのが佳晴というのが良かった。佳晴は、雨の日に倒れている人を見て、ほっておけない人間であるとわかったこと。人間一人を担ぐのは大変だが、ドーベルマン佳晴なら可能なこと。ついでに久留美は救急看護師であること。低体温症だが命に関わるものではないと判断がついたのだろう。岩倉家へ運ばなかったのは、マスコミを避けるためか?
  • 浩太がいなくなってからずいぶん経つが、これまで舞は悠人に「歩み」を見せなかったのだろうか? ゆっくり会って話す時間がなかったからではあろうが、舞は中を全部読んだだろうから、「お父ちゃん、お兄ちゃんのこと、褒めてたで」ぐらい言ってやってもよかったのではないか。
  • 悠人が本当にインサイダーに手を出していたとはなあ。足を引っ張る人がいてあることないこと言い触らされたためにこんな事態になってしまったが、法に触れることはやっていない、という結論を期待していたのだが。ただ、だとすると、マスコミ云々ではなく、司法の捜査が入るから、逃げている場合ではないのではないか。



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