窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「舞いあがれ」(093)

第20週「伝えたい思い」(火)

放送日

  • 2023年02月14日

概要

舞は久留美との夕食の席で、秋月史子から言われたことを打ち明けると、貴司に対してできることを探すように、それが舞だと励まされる。一方、貴司は、秋月史子が見守る中、出版社の編集者・リュー北條に新たに作った10首の短歌を見せる。しかし、リュー北條から返ってきたのは、これでは駄目だという厳しい批評だった。(NHKオンデマンドの解説より)

ダメだと言って席を立ったリューだが、夜に「もう一度話そう」と再訪して来た。歌集を出すということは、貴司のことを知らない多くの人に歌を届けること。だから、彼らに届く歌を作らないとダメなんだと。これまでの300首はいい。あと10首、人目を惹く歌がほしいのだと説く。

リューの言に従ってやってみる決意をした貴司に、リューは、相聞歌を作れと言う……

感想

リューは、これまでの言動から、歌のことがよくわかっておらず、ただ売れる本を作ることだけを考えていたのかなと思っていたが、今日の説明で、そんなことはなく、ちゃんと貴司の歌も理解した上で、より多くの人にその歌を届ける(=本を売る)ことを考えていたことがわかった。自分もそうだが、多くの視聴者が、今日を境にリューへの評価を変えただろう。

惜しむらくは、それであれば「写真集を出そう」のセリフは余計だったのではないか。複数の脚本家体制の弊害が出たように思う。

以前は、世の中に対する恨みつらみを歌に込めて、と貴司に示唆したが、貴司がそういう歌は書けないとわかると、相聞歌にと方針を変更。彼もいろいろ考えているのだ。

これなら、これまで舞に贈った歌を集めれば10首ぐらいあるのでは、という声があったが、舞に贈った歌は、自分の宝刀の気持ちが伝わらないよう、何重にも覆いをかけた歌だ。案の定、舞は気づいていない。リューが期待しているのは家に秘した内面を解放した歌だから、貴司としてもだっぷする覚悟で臨まなければならないだろう。

今回に関しては俵万智さんの考察が素晴らしいと思った。さすがは本職の歌人だ。

なるほど、当然史子は読むだろうし、そうすれば貴司の舞への強い気持ちに気づくだろう。その後どういう行動を取るか。

新聞記者の御園の存在も不気味。山口紗弥加が演じているからには意味があるのだろう。今のところ厭な人ではないが。



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