窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「らんまん」(009)

第2週「キンセイラン」(木)

放送日

  • 2023年04月13日、14日*1

概要

学問所に通い始めて3年がたち、万太郎は12歳になった。右に出る者はいないほどの学力を身につけたが、造り酒屋の当主としての自覚が足りないことに、タキは心配を募らせる。そんな中、新政府による小学校の開校にともない学問所は廃止され、蘭光も佐川を離れることになった。蘭光は落ち込む万太郎を最後の課外授業にいざなう。万太郎たちを待っていたのは、雄大に流れる仁淀川だった。(NHKオンデマンドの解説より)

万太郎は名教館にもない高価な植物図鑑(?)一式を大阪から取り寄せる。「ばばさま、本を買っていただきありがとうございました」と大喜びする万太郎を見てタキも嬉しいのだが、豊治らが目ざとく伝票を覗き見してしまい、番頭の二ヵ月分の給金よりも多いと驚き、あきれる。

夢中になっている万太郎を見て、少々やり過ぎたかと考えたタキは、商売修行も始めるが、万太郎は一向に身を入れようとしない。ついに、商人にこれ以上の学問は必要ないと、名教館を今日この場限り辞めると、池田蘭光に告げに行く。蘭光は、慌てなくても、名教館は今月いっぱいで閉鎖になります、私もこの地を離れようと思いますと話す。それを聞いた万太郎は、嫌じゃ嫌じゃと泣いて蘭光にすがりつく。

蘭光に抱きかかえられた万太郎を見て、タキは、父親がいないからこう(商売に興味を持たず植物に夢中になる)なってしまったのかと悩む。

感想

塚田昭徳の口添えで名高い学問所へ行けることをおおいに誇らしく思ったタキだったが、学問を修めることに格別の目的や覚悟があったわけではないのだろう。そもそも学問を修めるということがどういうことか、わかっていなかったのかも知れない。ちょっと物知りになって、社会常識も身につけて、……くらいの感覚だったか。日に日に、自分の考える(商人としての)教養や社会常識とかけ離れていることに気付いたタキは、今度は万太郎から学問を取りあげようとする。なかなか興味深い話である。そして、牧野富太郎がどういう人生を送ったのか大雑把に知っている身としては、タキの心配が当たってしまうことが、可愛そうでもあり、面白くもあり。

広瀬佑一郎といつの間にか親友のような関係になっていたのがよかった。仲良くなったきっかけは描かれなかったが、同じく学問を追求する仲間として認め合ったということだろうと思う。英語の語学力は名教館随一という万太郎を、誰もいじめることはできなかっただろう。



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*1:早朝に半島の北の国からミサイルらしきものが発射され、午前8時ごろに北海道に落ちる可能性があったため、放送が中止され、翌朝に延期となった。なお昼の放送は通常通り行なわれた。私はNHKオンデマンドで見た。