第13週「ヤマザクラ」(金)
放送日
- 2023年06月30日
概要
万太郎は祝言の席で、今後、槙野家の一切を綾と竹雄に譲ると伝える。納得のいかない分家の豊治たちに、タキはこれまでの態度をわび、これからは互いに手を取り合い、商いに励んでほしいと話す。後日、万太郎は、タキを連れてヤマザクラを見に仙石屋へと向かう。(NHKオンデマンドの解説より)
感想
幕末から明治の動乱の時代を骨太に生き抜いたタキの生涯を描いた今期の朝ドラ。圧巻の最終回だった。といっても過言ではない出来だった。
桜の病気の件、結局どうしようもないが、これも天命だとタキが納得するところがよかった。タキの寿命もみな天命なのだ。しかし、万太郎は、健康な桜の木の枝を接木(つぎき)し、それをタキに見せる。「大きゅう育つとええねえ」。そして大きく育った桜の木の下で、綾と竹雄、その子、万太郎と寿恵子、その子らが花見をする様子を夢見るのだ。「らんまんじゃ」。
一転、綾が槙野家へ引き取られてきた時の様子が描かれる。「血ではなく、えにしでつながった家族じゃ」。これはつまり、綾の両親は死んでしまった。病気で切り倒された桜の木だ。でも綾が残り、槙野家へやって来て、今や峰屋の屋台骨を支える存在になっている。接木した木が立派に大きく育ったのだ。こんなの見せられたら泣くでしょう。
ヒサが登場したのもよかった。折しも、「鎌倉殿と十三人」「龍馬伝」などのオンデマンド配信が中止されることになったと発表があったが、臆せず広末涼子を登場させた番組の制作陣には何度でも拍手を送りたい。