窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「ブギウギ」(074)

第16週「ワテはワテだす」(水)

放送日

  • 2024年1月17日

登場人物

概要

スズ子は、不安を抱えたまま喜劇王・タナケンとの舞台稽古を続けていた。なんとかしようと、スズ子はタナケンにアドバイスを求めるが、相変わらずタナケンからは何も言うことはないと言われてしまう……。そんなある日、スズ子の家に小夜が泣きながら訪ねてくる。小夜は恋人のアメリカ兵に捨てられたのだという。それを聞いたスズ子は、アメリカ兵を探しに家を飛び出していく。(NHKオンデマンドの解説より)

感想

スズ子は小夜をいつしか家族のように見ていたのだ。そう考えるといろいろなことが納得がいく。

サムに捨てられたと泣きついてきた小夜を見て、後先考えずにサムに文句を言いに出かけていくところは、かつてスズ子が試験日を間違え梅丸の試験が受けられなかった時に、ツヤが梅丸まで駆け込んで入団をねじ込んだことを想起させる。サムがアメリカへ帰ると聞いて、小夜は自分が捨てられると思い込んだのだが、実はサムは小夜と結婚し、アメリカに連れて帰りたいと思っていた。それを聞いて猛反対するスズ子は、小夜を手許に置いておきたいからで、それはスズ子が東京へ行きたいと言った時に猛反対したツヤと瓜二つ。自分でそのつもりがなくてもツヤそっくりなのだ。

興奮しているスズ子と小夜をよそに、愛助がサムに英語で話しかけ、事情を聞いたのが光る。米兵だからと決めつけず、相手のことを知ろうとした知性、英語が話せる教養。ただのボンではなかった。

スズ子が小夜をサムの前から無理やり連れ帰った時に、サムが驚いたり怒ったりせず、ニヤニヤしていたのが気になったが、これも愛助が事情を聞きだしてくれた。小夜には家族がいないと聞いていた。が、小夜を守ろうとしていた女性は、まるで家族のようだった。小夜にもそういう人がいるんだと知って嬉しかった――と。

こういうやりとりに泣かされる。

舞台の方は田中さんが役を降ろされてしまい、スズ子のせいだと当たり散らし、タノケン先生は何のフォローもしてくれないのでもうやめようかと思い始めたスズ子を山下が必死に止めるところ。昨日も書いたけど、スズ子が本領発揮するのはここじゃないから、こんなところで悩まなくていいよ。とはいえ、タノケンからもう少し何かあってもいいとは思うが、スズ子は子どもではない、30歳も過ぎた一流の歌手であり一人前の社会人だと認めればこそではないか?



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