窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「ブギウギ」(075)

第16週「ワテはワテだす」(木)

放送日

  • 2024年1月18日

概要

愛助が、小夜と恋人のサムを連れて帰ってくる。小夜はサムと結婚してアメリカに行くつもりだという。結婚に反対しているスズ子は、二人の話を聞くことにする。一方、芝居の稽古では、スズ子は相変わらずどうして良いのかわからないままでいた。スズ子は羽鳥善一にも芝居の相談をするが……。そして、スズ子はある決意を固めて稽古場へと向かう。(NHKオンデマンドの解説より)

スズ子はおどおどビクビクと顔色を窺って芝居をするのにうんざりし、自分のやりたいようにやることにした。東京弁は口が回らないから癖のある大阪弁で。田中らは顔色を変えて、タナケン先生の脚本を勝手に変えるな! と怒るが、当のタナケンは「おもしろいね」。

感想

サム、小夜、スズ子、愛助の会話で、スズ子が何か(日本語で)言うと、愛助がすぐに英語に訳してサムに伝え、それを聞いたサムは片言の日本語で説明する。愛助もサムも、相手の母語で話をする。愛助のそれは優しさであり、サムのそれは誠意なのだろう。何気ないが、胸を打つシーン。愛助はカムカムの稔さんを彷彿させる。稔さんも生きていたらこうして日米の懸け橋になるようなことをたくさんしたのだろう……

芝居について。一昨日、「タナケンがスズ子に何も注文を出さないのは当たり前だと思う。素人にあれこれ細かいことを言っても意味がない。委縮せず、持ち味を殺さないように、他の役者で調整をはかるのは当然だ」と書いた。が、これは十分ではなかった。タナケンは、何がスズ子の持ち味なのかつかみかねていた。スズ子も、どうすればいいのかわからず指示を待っていた(が、誰も指示をくれなかった)。今日はスズ子が、自分はこれでいく、というものを出してきたから、タナケンは「受けられた」。タナケンはこれを待っていたのか。

田中らはタナケンを崇拝し、神聖視するあまり、指示にできるだけ忠実にあろうとしていたが、むしろ「自分だったらこうやる」とか「もっとこうした方が面白い」という主張がどんどん出て来ることを、タナケンも期待しているのではないだろうか?



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