第06週「女の一念、岩をも通す?」(火)
放送日
- 2024年5月7日
登場人物
- 趙珉和(岩居、雲野法律事務所)
- ぼくもとさきこ(常盤、雲野法律事務所)
概要
昭和13年(1938年)春、明律大学を卒業した寅子たち。寅子は雲野の法律事務所で働きながら高等試験合格を再び目指すことに。一方、竹もとで働きながら勉強を続けていた香淑のもとに、特高がやってくる。兄・潤哲が思想犯の疑いをかけられたことで、香淑自身もずいぶん前から目をつけられていたのだった。寅子たちは香淑が抱えていた事情を知り、衝撃を受ける。(NHKオンデマンドの解説より)
昨日、崔潤哲・香淑が拘束されたのは、崔潤哲の勤める出版社に思想犯で逮捕された朝鮮人がおり、彼も仲間ではないかと疑われたためだった。その時はすぐ解放されたが、崔潤哲は朝鮮に戻り、香淑は日本に残って「竹もと」で住み込みで働く道を選ぶ。
この特高での取り調べの際、「朝鮮人が高等試験に受かるわけないだろう」と言われ、現実を突きつけられた香淑は、自分ではなく同級生や後輩が一人でも多く合格できるよう力を尽くそうと決意したのだった。
そんな香淑によねは、「朝鮮に帰るなら今しかない」と言う。
感想
1910~1945年は事実上、韓国・朝鮮が日本の統治下に置かれていた。だから崔香淑やその兄が日本に来て日本の大学で学ぶことができたともいえるが、朝鮮に戻ったところで一安心とはいかないのが辛いところ。
昨日、口頭試験は女子は久保田以外は全員一次で落ち、久保田も自信はあったと本人は言うものの、二次で落ちた。「朝鮮人で、兄が思想犯の疑いをかけられた人間が試験に受かるわけはない」というなら、女子が全員落ちたのも、女だというだけで厳しい点を付けられたということもあったのかも知れない。
特高の刑事二人はクレジットされていない。この人らは「竹もと」にいる香淑を訪ねて来た際、座敷に土足で上がり込んだ。飲食店に土足とは……。あとで畳を拭けば済むという問題でもないだろうに……。