第07週「女の心は猫の目?」(水)
放送日
- 2024年5月15日
登場人物
- 古畑奈和(小高奈津子、花岡の婚約者)
- 内田紳一郎(安岡一豊、代議士)
- 仲義代(「竹もと」店主)←とっくに出て来たがこれまで書きそびれていた
- 中原三千代(「竹もと」女将)←同上
概要
晴れて弁護士になったが、女性であることを理由になかなか依頼をしてもらえない寅子。「女の幸せより大事なものか」という稲の言葉が頭を離れない。そんな中、寅子と同時に合格した久保田が婦人弁護士として初めて法廷に立つと聞き、轟とよねと見学に向かった寅子は、その帰り道で花岡と出くわす。(NHKオンデマンドの解説より)
感想
寅子は一年半以上も依頼を断わられる日が続く。その日は女性の依頼者にまで断わられ、さすがにへこんだ。そんなある日、久保田が女性弁護士として初めて法廷に立つ日がやってきた。マスコミも詰めかける。寅子も応援に行くが、誇らしく思う反面、妬ましく思う気持ちも。
竹中次郎は、男がどんどん戦争に取られて世の中が回らなくなってきているから女にもやらせようとしているだけ、と吐き捨てる。これは100年経った今でも同じなのかも。少子化で人手が足りないから女も積極雇用し便利に使っているだけ、本当の意味での女権拡大でもなんでもないというわけ。
久保田が結婚し、妊娠中であることがわかる。結婚しないと信頼されないのかと考えた寅子は、帰宅すると両親に見合いの相手を探してくれるようお願いする。誰でもいいと。最初は弁護士を辞めて結婚する気になったのかとはるは(直言も?)喜ぶが、弁護士を辞める気はない、信頼を得るために結婚するのだ、相手は誰でもいいと言う寅子に、誰でもいいなどということはありません、いい人を探してあげますと約束する。
男は結婚して一人前、いい歳をして独身は信用されない、という風潮は自分の若い頃はあったけど、女性に関してはそうなのか? 久保田や中山は結婚したが、この時代だとむしろ、結婚したら女が仕事を続けるのは難しかった(つまり職業婦人に既婚を求める風潮はなかった)のではないか。
しかし、結婚しても仕事を続けることを喜んで許し、寅子が関心を持っていることに興味を示し、寅子のことを理解してくれる男が、身近にいるのではないか? 直言の会社の寮あたりに……
花岡は婚約者を同伴していた。東京出張のついでにお世話になった人に紹介するために。それを見て寅子がモヤモヤするのも頷けない。花岡は寅子にプロポーズしたわけではないし、寅子は花岡と結婚したいと思っていたわけではない。おまけに花岡が佐賀へ赴任してから二年近くが経つはず。花岡が結婚して何の問題があるのかと思う。ちょっとこのあたりの演出には疑問を感じるところだ。
昭和15年(1940年)9月、日独伊三国同盟が締結されたニュースで幕開け。寅子の家の中から金物が消えている……