窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「虎に翼」(034)

第07週「女の心は猫の目?」(木)

放送日

  • 2024年5月16日

登場人物

概要

寅子は、弁護士として社会的な信用を得るためにお見合いをさせてほしいと直言とはるに頭を下げる。一方、轟とよねは花岡を呼び出し非難する。寅子の事情を理解したはるは、必ずいい人を見つける、と奔走するが、相手はなかなか見つからない。そんな中、気落ちする寅子を、ある人物が訪ねてくる。(NHKオンデマンドの解説より)

感想

昨日、花岡が婚約者を連れていたことにモヤモヤする寅子が疑問だと書いたが、今日はさらにその上を行く展開があった。轟とよねが花岡を呼び出し、詰問したのだ。どうやら、この人たちは(寅子の両親や花江も)、花岡と寅子はある時期、結婚を前提としたお付き合いをしていたと思い込んでいるようなのだ。

とてもそうは見えない。月曜日に二人で会った時も、別れ際、離れがたく何か話したそうにしていた花岡に対し、寅子は「事務所へ戻るから、これで」とあっけらかんとしていた。「花岡さんがいなくなると、寂しくなるなあ」とは口にしたが、だから離れたくない、と思っている様子はなかった。

その上、あの時から二年経っているのだ。もし月曜日のデート(?)の直後に轟が花岡を「お前、それでいいのか」と責めるならわかるが、今ごろ何を言っているのだろう、としか思えない。この二年間、二人の間に手紙のやりとりはあったのか? 熱心な手紙の往復があって、そこで将来を誓いあっていたのならわかるが、そもそも手紙のやり取りなど全くなかったはず。だとしたら、手紙が来ない、こちらからも出さない、それが二人の答えだ。

まあ、そんなことはどうでもいい。ここは彼の出番しかないと思ったところで優三が登場。

今日も今日とて、女になって頼めないとまた言われ、いい加減心が折れてしまい、帰宅しても部屋に入る気にもなれず玄関先で座り込んでいるところへ「お帰りなさい」の声がして振り向いた寅子は、「優三さん! 今日はどうしたの? お父さんのおつかい? あ、ねえ、もしかして今日一緒に夕ご飯たべられる?」と心の底から嬉しそうに言う。そして昔と同じように階段に腰掛け、機関銃のように喋り出す。こんな風に言いたいことが言える相手、こんな風に話を聞いてくれる相手は、優三さんしかいないじゃないか。

優三の申し出を無邪気に受け入れる寅子。まだ自分の気持ちに気付いていない。結婚を決めてから育む愛があってもいいと思う。でも優三さんの気持ちにも、自分の気持ちにも、早く気づいてほしい。戦争の足音がすぐ近くまで迫っているから。



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