窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「虎に翼」(044)

第09週「男は度胸、女は愛嬌?」(木)

放送日

  • 2024年5月30日

登場人物

  • 細川岳(小笠原、復員兵)

概要

これまでの後悔と秘密をすべて打ち明けて、直言は安らかに亡くなった。寅子は何事もなかったように生活を続けようとする中、はるは寅子にお金を渡す。花江もはるも悲しみを乗り越えるため、好きなことに使ったのだと言う。闇市をさまよい、優三と一緒に食べた焼き鳥を思い出す寅子。優三が自分にかけてくれた言葉がよみがえってくる。(NHKオンデマンドの解説より)

昭和21年(1946年)10月、優三からお守りを預かった小笠原という男が寅子を訪ねて来た。復員を待つ病院で、小笠原の病院が悪化した時に渡されたというのだ。

はるからもらったお金で焼き鳥屋に行き、焼き鳥とどぶろくを注文するが、食べる気になれず、そのまま席を立つ。焼き鳥屋のおかみがもったいないからと、新聞紙に包んだ焼き鳥を渡す。「おいしいものは一緒に食べようって言ったじゃない」「必ず帰って来るって言ったじゃない」と焼き鳥を頬張りつつ、号泣する。広げた新聞には、日本国憲法が記されていた……

感想

初回につながる重要な回。第一話で新聞に掲載された新憲法(1946年10月29日成立)の条文を見て寅子が涙を流していたのは、ここに至るまでの苦労を振り返りつつ、勝ち取った平和憲法に涙しているのかと誰もが思った。が、この時の寅子は新聞もろくに読んでおらず、新憲法が成立したことなど丸で知らなかった。ただひたすら、亡き夫を思って泣いていたのだ。まさかそういう風につながるとはね。

弁護士を辞めてからの寅子は、あまり笑うことはなく、落ち込むこともなく、優三が死んだと知ってからは表情がなくなって、泣きも笑いもしなくなった。今日、初めて大きな声で泣けた。泣いている寅子の隣にイマジナリー優三が登場。泣けた。(2024-06-24 記)


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