窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

武市と富の愛/龍馬伝-24「愛の蛍」

出演

  • 草刈民代寺田屋女将)。もっとも草刈さんは、龍馬の母、幸の役で既に一度出ているけど……。

雑感

池田屋事件のあと、龍馬の身も危なくなり、一時、お龍の家に匿ってもらう。子どもたちを相手に月琴を弾き、土佐の小唄を歌ってさっそく人気者になるが、お龍は冷たい。父親が安政の大獄で殺されたから、勤王の志士が嫌いなのだと。龍馬に金を出してもらったことも、嬉しいというより、こんな人に恩を受けてしまった、という苦い思いの方が強いらしい。さて、ここからどうやって結ばれるところまでいくか。

山内容堂は相変わらず極楽浄土が描かれた屏風を撫でている。先の見え過ぎる傑物、というようにこのドラマでは描かれる人物だが、先が見えるだけなのか。じゃあ自分はどうする、他の人(幕府、土佐、その他諸藩)はどうすべき、という行動には結びついていないようだ。会社などでも、状況を良く見て、あれはこうだこうだとしたり顔で解説する人がいて、中に、びっくりするほど当たる人もいるのだが、能書きを垂れるばかりで自分で動こうとしない人は、尊敬する気になれない。実際の容堂公は「酔えば勤皇、覚めれば佐幕」と優柔不断を謳われた人物であり、そこまで聡明であったとは思えないが。

獄中にある武市は、家に人を遣って富に「迷惑をかけてすまない」と伝える。対して富は蛍を贈る。富から託された袋を開けた半平太の手から蛍がふっと舞い上がる様子は、視聴者の涙を誘う場面であったろうか。泣かなかったけど。

それより、嫁に来て何年も経つが子ができず、武市の高弟(吉村虎太郎らしい)が富に言い含めて実家へ帰らせ、若い女中を送り込んだが指一本触れなかった、というエピソードが好きである。実際武市は、京にいる間も、勤王党の面々が女郎屋通いをする中、一切そのようなことをしなかったといわれる。

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楽器を弾いて歌を歌っている時に、福山龍馬のいいところが出ているように思う。