雑感
「本能寺へ」という題名から、本能寺の変までをやるのかと思ったがそれは次回だった。
三姉妹は母から香道の手ほどきを受ける。茶々と初が好きな香りは父・浅井長政が好きだったもの。のちに江は信長のつけている香りを気に入り、信長にプレゼントされるが、市からそれが極めて高価なものであると知らされ、驚く……。三姉妹それぞれのキャラ分けと血(気質)のつながりを香で表わした演出はうまいと思う。華やかだし。
このドラマは全体的に華やかである。画面が黒っぽく、男むさかった「龍馬伝」とは大きな違いだ。
華やかさのハイライトが馬揃え。信長の派手趣味を反映し、絢爛豪華な行列と相成る。ドラマのワンシーンのために、ずいぶんと張り込んだものだなあと妙に感心。あとで行列風景の大半はCGであったことを知るが、CGはCGでコストがかかるし、衣装はそれぞれ作ったのだろうし……。あの衣装はどうするのだろう。捨ててしまうわけではないだろうが、都合よく使い回しのできるものなのだろうか。
信長は、この世に神などありはしない。すべては人間が作り上げたものに過ぎない、神と名乗って良いのは自分だけだと嘯く。それを聞いた江は、あまりにも傲慢な態度に腹を立て、もう信長に会うのはやめようと決意。信長は武田勝頼を滅ぼし、凱旋して久方ぶりに市と対面。江が一緒でないのが不満そう。かつて江と約束した、西洋着物の女物を市に託す。市からそれを受け取った江は、もう一度信長に会いたいと願うが……
市と江ら三姉妹はいわば信長のお膝元で暮らしているわけだから、一時的に疎遠になろうが、これからいくらでも会う機会はあろうに、会わなかったことを後悔したり、もう一度会いたいと強く願ったりと、今風にいえば「信長死亡」フラグが立ちましたよ、といったところか。