宮沢お茶々のツンデレ/19「初の縁談」

雑感

忙しくてしばらく(テレビは見ていたが)感想を書いている余裕がなかった。とりあえず本日の分をメモ。

  1. 秀吉は真面目に茶々に付き合いを申し込んでいる。これは前回から。茶々は話は聞くが、きっぱりとこれを断わる。
  2. 初は、京極高次にメロメロ。京極高次も初を憎からず思っている様子。だが、織田の血筋で人質同然の初ら三姉妹は、婚姻の相手も秀吉の政略に利用されるのは必至で、好きな相手と結ばれようはずもない。そのため初は高次に「あなたみたいな人は嫌いです」と心にもないことを言ってしまう。
  3. その様子を見ていた茶々は、あまりにも妹が不憫で、秀吉に高次と結婚させてやってほしいと懇願する。秀吉は「それ相応の見返りを期待しますよ」と不気味な脅し文句を残しつつ、縁組を実現。初は舞い上がる。
  4. 茶々は、見返りとしてわが身を秀吉に捧げることを申し出る。が、秀吉は「力づくであなたをモノにする気はない」という。「あなたがこうして話してくださるだけで十分です」と。その秀吉の潔い態度(?)に、茶々は動揺。あれれ?
  5. 秀吉が新しい側室を迎えた。若い側室にデレデレする秀吉を見て、茶々は怒り心頭。思わず秀吉をひっぱたいてしまう。なんで茶々が怒るの?

秀吉のことを憎んでいる茶々が、いつ心変わりするのかに注目していたが、こうきましたか。ベタといえばあまりにもベタな展開。トヨトミとかキョウゴクとかいう名前が出てきて、お城らしき場所で話が進むのだが、時代劇という感じが全然しない、不思議なドラマである。

いやだいやだと思っていた人が、気づいた時にはなくてはならない存在になっていた、というのは、いかにもありそうである。しかし、戦国時代の武家の娘が、父の仇と思った相手に対して心を動かすというのは、あり得ないだろう。あり得るとすれば……

  1. 浅井長政を死に追いやったのは、現場の指揮官という意味では秀吉だが、指令を出したのは信長であり、秀吉はそれに従っただけ。秀吉を恨むのは筋違いである、と悟る
  2. どこかに嫁に出されてしまえば恨みを晴らす機会はなくなる。秀吉のそばにいて、寝首を掻く機会を待つ
  3. 浅井長政の血を残し、あわよくば秀吉の財産や権力をわが子に(長政の孫に)継がせる。これこそが秀吉へ責任の取らせ方と考えた

などと考えていたが、何のひねりもなかった。

放映された内容に即して好意的に解釈すると、三姉妹の境遇は、何一つ不自由はないが、また何一つ自由もない生活である。幼くして両親とも死別し、係累を次々に失っていく状況下では、特定の誰かを恨み続けることでしか、生きられなかったのかも知れない。秀吉を恨むのは理不尽であると、本人も心のどこかでわかっていたのではないか。

人を恨まなくても、愛があれば生きていかれる。人を恨んで生きるより、人を愛して生きる方がポジティブである――それが今回のメッセージだろうか。戦国時代を舞台に展開される必然性が、1ミリもわからないのだけど。

御台所 江 (光文社時代小説文庫)

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