窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

連続ドラマ第4〜5話「過ぎた正義」

出演(ゲスト)

粗筋

犯した罪に対してあまりにも軽いのではと思われる刑罰を受けた人が、立て続けに不審死を遂げるという事件が続いた。それぞれの死は事故または自然死として処理されていたが、そこに事件のにおいを嗅いだ玲子がほじくり返す。死者に共通するのは、逮捕した刑事がすべて倉田修二だったことだ……

感想

よくできた話だ。人一倍正義感の強い倉田修二の息子が殺人事件を犯したところから、彼の人生が狂っていく。英樹は、彼女(嶋田彩香)から別れ話を切り出されたのでかっとなって殺したと言い張り、その線で罪が確定。出所後に自殺。しかし真相は、ストーカーからレイプされた彩香が英樹に殺してくれと頼んだのだった。

レイプされても人生は終わりじゃない。必ず立ち直ることができる、と玲子は叫ぶ。倉田が、一度失敗したらそれで人生は終わりだと教え込むから、こういう事態になってしまったんだ、と。

玲子18歳の時の事件の回想は少々しつこいが、視聴者は、テレビドラマを毎回休みなく見続けるとは限らないから、この程度は仕方ないだろう。

英樹が殺人事件を犯した時、彩香を殺した動機は本人の自白のみを信用し、裏取りをしなかった(したのかも知れないが、甘かった)のは警察のミス。状況が明らかだとして、さっさと片付けたかったのかも知れないが、息子がそんなことをするわけないと思うのであれば、少なくとも倉田修二はもう少し調べてやるべきだった。姫川班が一日二日で真相にたどり着いたのだから、倉田一人でも解き明かせたはずだ。

ノリ、初登場の回。といっても第一話からずっと出ているから、時間が遡ったことになる。なぜそのような複雑な構成にしたのかは不明。第一話で「はじめまして」をやっても良かったと思える。ノリは姫川班になかなかなじまない。なじもうとしない。玲子は、自分の言うことを素直に聞かないノリにカリカリするが、これはまあ仕方ないだろう。誰もがみんな玲子に惚れるわけではないのだから。

今日の用語

「ザイチョウ」の意味がわからない。玲子が自然死として片づけられている案件をほじくり返してみようと、ノリに仕事を指示すると、ノリが「勉強したいんですけど」と返す場面がある。「そうよねー、ザイチョウの時は試験勉強したいわよねー。じゃあいいわ」と玲子が応じる場面があるのだが、意味がわからない。

(追記:「ザイチョウ」は「在庁」で出勤待機状態のことだそうだ。原作を読んだら説明があった。)

配役

倉田英樹は見た瞬間、「くくー、宗盛〜」と思ってしまった。杉本哲太の熱演が光る。