窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

連続ドラマ第9〜11話「ソウルケイジ」

これで予習終了。いつでも映画が見られる。

出演(ゲスト)

粗筋

血まみれの左手首が発見された。周囲の血液の量は致死量を超えていると判断、手首の持ち主も死亡していると思われるが、死体が発見されない。遺体なき殺人事件として帳場が立つ。手首は高岡賢一のものと判明した。高岡は独り者だが三島耕介を子供のように保護し、育てていた。

鳶職人の三島忠治は貧乏で一人息子の耕介にろくに食べ物も与えてやれない。その三島忠治が建設中のビルから転落して死亡。孤児となった耕介を、三島の同僚だった高岡が引き取って育てることにしたのだ。なぜただの同僚の子を……?

姫川班は高岡の過去を追う。すると、高岡と名乗って暮らしていた人物は、本物の高岡ではないという情報が……

感想

日下班と姫川班の合同捜査。前作で嫌な奴っぷりを印象づけた日下だが、今回は、彼がそのようになった経緯や、家庭では子供が問題を抱えていて苦労していることなどが紹介され、玲子に対しても必ずしも敵意を持っているわけではないことがわかる。つまり、いい奴じゃん、と思える。やたらに突っかかって行く玲子の方がはるかに幼い。

最終話ということで3話連続の作り。原作の姫川玲子シリーズは長編が多いのでドラマ化は苦労があっただろう。本作は二転三転して確かに面白いが、DVDレンタルで、一気に見られたから面白いと思えたのであり、リアルでテレビを見ていたらかなりイライラしただろう。ミステリーものは原則一話完結、ここぞという時に二話連続ぐらいがちょうどいいのではないか。

高岡は、一所懸命真面目に生きているのに、どうしてこんなことになってしまったのか。それは中川美智子も同様だが。三島耕介は、実父と養父をこのような形で亡くし、精神的な影響は計り知れないだろう。彼の今後の人生はどうなってしまうのか。

全体として救われない話だが、入院した玲子の母と和解するシーンは良かった。ラストにふさわしい締めくくりだ。

今日の用語

見張っていることを「コーカク」と言うらしいが、どういう意味?

(追記:「コーカク」は「行動確認」の略だそうである。これも原作を読んだら解説があった。)

配役

いやー五代君成長したねえ、としみじみ。石黒賢といえば「めぞん一刻」の五代裕作役が印象的。当時の浪人生が、今はこんなに子煩悩な大人になって……。五代君も、映画では描かれなかったが原作では子煩悩なので妙にオーバーラップした。本人は真面目なのに不幸を背負ってしまうところも。

当初は名前が上がるだけで顔の見えなかった戸部を演じるのは池田鉄洋。こいつか! 「TRICK」でオタクな刑事・秋葉原人役が印象的。