いろいろとつらい作品「モンスター」

題名モンスター
原作百田尚樹
監督大九明子
出演高岡早紀(田淵和子/鈴原美帆)、加藤雅也(高木英介、和子の初恋の相手)、村上淳(崎村、風俗店経営)、大杉漣(横山、美容整形医)、遠藤要(高木の友人)、斉藤陽一郎(足森、和子を足蹴にした一人)、森下能幸(和子の父)、志水季里子(和子の母)、やべきょうすけ(和子の夫)、他
公式サイト映画「モンスター」公式サイト
制作日本(2013年4月27日公開)
劇場丸の内TOEI

内容紹介

和子は単に不美人というより畸形的なまでに醜い容姿である。家は薬局とエスティックサロンを営んでいるが、店の評判に関わるから決して表から出入りするなと母親に言われるほどである。幼いころから容姿が理由でいじめられ、差別され続けてきた。ついに地元にいられなくなり、遠戚の養女になって東京へ。

大学卒業後は印刷会社に就職。工場でも周囲から暴力沙汰を含む嫌がらせを日常的に受けるが、ある日美容整形という世界があることを知り、いくらお金がかかっても美しくなろうと決意。その費用を稼ぐために風俗で働こうとするが、どの店も雇ってくれない。ようやくSM店で働き、金を貯め始める。この頃から、言われたら言い返す、殴られたら殴り返すなど、性格にも変化が見られるようになる。

数百万円をつぎ込んで美人に生まれ変わると、会員制高級ソープランドへ。荒稼ぎしつつ、さらに全身に整形を施し、絶世の美女に。しかし過度な美容整形が原因か、激しい風俗業務のためか、彼女の身体は病魔に蝕まれ、長生きはできないことがわかる。

そこで、貯めた資金をもとに生まれ故郷でレストランを開店。上質の味と美人の経営者の噂は狭い町をかけめぐることになる。名前も鈴原未帆と変えた彼女がかつての和子だとは、誰も気づかない。彼女が最後に生まれた町に戻ってきた理由は……

雑感

高岡早紀の全身ヌードだとか濡れ場がたっぷり5分だとかのニュースが先行していたが、作品の本質とはかけ離れていていやな感じだ。濡れ場はともかく、彼女が体当たりで風俗業に励むところや、全身が美しくなったことを示すためにフルヌードは必要ではあったと思うが。

結局、こういう人が身近にいた時、積極的にやさしくしないまでも、少なくともいじめに加担せずにいられるか。周囲がいじめていたらかばえるか。そういうことが問われているのだと思う。僕には自信がない。だから、まじめに観ていると本当はすごくつらい作品なのだ。

  • 容姿よりも性格が悪いことが問題だと思うが、親も含む身近な人からあそこまで蔑まれ、差別されていては性格が歪むのも当然だろう。せめて親は愛情をいっぱい注いでやってほしかった
  • 美容整形に活路を見出してから性格が変わるが、はじめからあのような性格であれば、いじめもあまりなかっただろうし、(同情ではない)友人もできただろうし、そうすればもっと別の道が……とも思うが、性格が変わったのは「整形」という光が見えたからなんだよな
  • 彼女の整形前と整形後と両方を知っていてプロポーズしてきた崎村と一緒になれば幸せになれたかも
  • 地元には復讐しに帰ったのかと思ったのに、足森を嵌めただけ? ちやほやされることに慣れ、どうでもよくなったからか?
  • 町を出た時と戻ってきた時で名前が変わっているが、これは通称名なのか? 途中で一度結婚もしており、当然戸籍を見ることになるが、夫は気づかなかったのか?
  • レストランを営むにはまず腕のいい料理人が必要だし、経営にもノウハウが必要。ママが美人なら繁盛するというほど甘いものではないだろう。手持ちの資金はあったし長く続けるつもりはなかったから、儲からなくても良かったのかも知れないが。

配役

高岡早紀の名前は知っていたが、出演作を見るのは初めて。

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