窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

第2シーズン第7章「偽装う(よそおう)」

15分枠拡大。初回と最終回が拡大になることが多いが、途中の回でというのは珍しい。

出演(レギュラー)

出演(ゲスト)

粗筋

湯川、栗林、遠野みさきの三人で学会に出席した帰りに、みさきに誘われ(懇願され)てみさきの地元に立ち寄り、事件に巻き込まれる。

みさきの地元では烏天狗の存在が信じられていた。その神社(御座位神社)には昔から烏天狗のミイラが保存されていた。しかし、神主が「烏天狗がミイラを取り返しにくる」という理由から、3週間前にコンクリートで固めてしまった。その神主は2週間前に白骨死体で見つかった。地元警察の判断では、持病の発作によるもので事件性はないとされたが、みさきは、コンクリートの中に今でもミイラがあるのかを気にしていた。もしミイラがなければ、烏天狗が取り返したということ。神主は烏天狗に殺されたのではないかというのだ。

調査の結果、ミイラは存在しなかった。しかし、コンクリートで固めた時に本当にミイラを中に入れたのかは疑問。またこれまで存在していたミイラが、本当に烏天狗のものであるかも疑問である。

調査している時に小島結衣が来訪。結衣とみさきは(警官の合田も)幼馴染みである。また結衣は神主が生前、最後に話した相手でもあった。

結衣はいったん家に帰ることにし、みさきも同行する。が、帰宅すると両親が殺されていた……

感想

雨のために土砂崩れが起き、湯川たちは帰れない、結衣の両親殺害の現場に警察が来れない(もともと現場にいた合田を除いて)、という状況の中、結衣が殺害現場に細工をし烏天狗の犯行に見せかけようとしたが、それを湯川があっさり見抜くというお話。

結衣の細工は極めて稚拙なもので、素人が見たら騙されるかも知れないが、鑑識がきて指紋その他をきちんと調べたらあっという間に真相がわかってしまうだろう。科学捜査なしに真相を見抜いた湯川先生は立派かも知れないが、もともと結衣の行為は犯罪になるとしても微罪だろうし、通常なら叱責レベルの行為。

一応、数値シミュレーションを行なって、死体の位置はこうはならないと判断した点はガリレオぽいが、椅子や人間の三次元モデリングが数時間でできるとは考えられず、仮にできたとしても、都合よくガリレオ先生のノートPCに構造解析ソフトがインストールされていたとはもっと考えにくく、入口条件(猟銃の弾丸の初速度や圧力など)をどのように算出したのかも不明で、全く非現実的な計算だった。まあ、それはいつものことだが。

それより、冒頭の神主の死亡事件、思わせぶりだが本編の事件とは何の関係もなく、死亡やミイラの謎も明かされることがなく、消化不良。15分拡大といっても、結局拡大した分無意味な前振りが延々と乗っかっただけという、何ともお粗末な脚本だった。視聴率がいいため調子に乗るのはわかるとしても、こんなドラマにOKを出す制作スタッフの神経には疑問を感じる。

岸谷は、アポなしで研究所にやってきて、湯川から提出された経費申請書に不備があると、学生に研究を中断させて手伝わせ、自分は湯川の私物である模型を勝手に組み立てるなど、鬼畜っぷりに磨きがかかる。そういうファンタジーだと思っているので僕は面白く見たけど。正直、DVDが出ても買うかどうかはビミョーかも。

配役

  • 香椎由宇(かしい・ゆう)なんて名前は聞いたことないし顔も初めて見ると思ったら、オダギリジョーの妻であった。ビックリ。