二回目を観に行った。もう一回は観たい。
題名 | トリック劇場版 ラストステージ |
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劇場 | TOHOシネマズ スカラ座 |
ラストシーンの謎
前回観た時は、エンドロールのあとのひと場面の意味がよくわからず、エンディングも唐突のような気がして呆気にとられたが、テレビ編のエピソード1を復習した今、意味がよくわかる。上田が高額の賞金で自称・超能力者に挑戦を表明すること。でもそれは超能力を否定したいからではなく、本当の超能力者と出会いたいからであること。そこに奈緒子が登場し、手品を披露すること。これはすべてエピソード1をなぞったものになっている。
となると、最後のシーンは下記の解釈が成り立つことになる。
- 奈緒子は死んだが、約束を守って、なんらかの方法を使い生きている上田にコンタクトを取った。
- 奈緒子に会いたいと願っていた上田の妄想。
- 奈緒子は生きていて、上田に会いに日本に戻ってきた。
- 奈緒子は生きていたが、記憶喪失になってしまった。たまたま賞金をせしめようと、上田だとは知らずにやってきた。
4番目であれば、生きて日本に戻ってきたのに上田にも母親にも連絡を取らなかったことも、上田に14年前と同じ手品で騙そうとしたことも説明できる。しかし、最初の貞子の真似をしたのは、もう死んでいることの暗示だろうか。ここは視聴者に解釈が委ねられ、制作者側は明示しなかった。邪推すれば、万が一続編を作ることになった場合に、いくらでも解釈の余地があるように仕組んでおいたともいえる。
雑感
- 加賀美慎一が後半、重罪人であるかのように扱われていたが、彼がどんな罪を犯したというのだろう。川島の食事にガラスを入れて口にけがをさせただけではないのか。川島にしろ有田にしろ、ボノイズンミが殺すことがわかっていて、その手助けをしたのだから、殺人幇助が成り立つということなのかも知れない。しかしそもそも有田、川島、それに谷岡は、自分が気に入らない現地の人を殺したり、殺そうとしたりしたわけで、こちらの方が大問題。当人が死んでしまっているからで済む話ではなく、公になったら国際問題に発展するだろう。加賀美がその一味と思われたのだろうか?
- ムッシュム・ラー村の属する国*1に着いた時、空港にはビッグ・マザー(霧島澄子、テレビ編のエピソード1に登場)の大きな写真がまるで独裁者のように掲げられており、またムッシュム・ラー村の人たちの挨拶の仕草は「母之泉」の連中のそれと同一だった。どういう関係があるのかわからないが、深い関係があるようだ。
- ミサンガネタがよくわからなかった。どこかで出てきたっけ?(「新作スペシャル3」だという説あり。うーん、それでは今は確かめられないなあ)
- 前原一輝が登場していたことに前回は気づかなかった。戻ってきてくれてありがとう。
- エンディング曲が「月光」だというのがよかった。「流星群」(TRICK2)も「私とワルツを」(TRICK3)もいい曲だと思うが、やはり最初のTVシーズン、最初の劇場版で使われた曲のインパクトは大きい。鬼束ちひろ最高。
劇場
スカラ座は初めてだが、かなり大きな劇場(654席)で驚いた。日劇のスクリーン1(946席)、スクリーン2(667席)には負けるが。中規模のみゆき座(183席)とペアにしてバランスを取っているのだろう。
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過去記事
- シリーズ最高傑作!「トリック劇場版 ラストステージ」(2014/01/11)
*1:国名(もちろん架空の国)は、映画の中でははっきりと述べられたが覚えていない。そして公式サイトには一言も記載がない。こうした基本情報が欠けているのはいかがなものかと思う。