窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

官兵衛、生まれ変わる。/「軍師官兵衛」第24話「帰ってきた軍師」

出演

粗筋

地獄から蘇った官兵衛は、三木城に乗り込んで別所長治に切腹を承諾させ、戦を終わらせると、御着を逃げ出した小寺政職を捕らえ、切腹を迫るなど、以前のような甘さは消え、凄味を増していた(と言いつつ、小寺の殿様は結局逃がしてしまうのだが)。播磨平定に尽力した官兵衛は一万石の大名となった。

織田家臣団においては、永年忠実に仕えてきたものの、目立った働きのなかった佐久間信盛がリストラの憂き目に遭っていた。

久しぶりに飲もうと、鯛を持って官兵衛の家を訪れた職隆。しかし官兵衛は「肴に鯛など贅沢。豆で十分でございます」と吝嗇ぶりを発揮。久々に黒田家に明るい笑いが戻った。

雑感

突っ込みたいところは山ほどあるが、あまり深く考えず気楽に見ている。せいぜい、秀吉の配下の者たちが、官兵衛に対して「一段と凄味を増して……」などと噂するのを聞いて、「一段と、と言うけど、これまで、何か凄味を感じさせるエピソードあったっけ?」と思った程度。

三木城を攻めるのに、一度は織田の主力も来ておきながら、なんで2年近くもかかったのか不思議。秀吉も「政職なんかどうでもいい」といいながら御着を攻めもせずほったらかし。官兵衛が復帰してから一気に双方解決、というのは、漫画なんかでよくある「主人公age」のエピソードに見える。史実のようだからしょうがないんだけど。もう少し事情説明がほしかった。

事情説明といえば、佐久間信盛が信長の一言で本当にリストラされてしまったことに驚いた。佐久間の家臣は明智光秀に併合されるというが……

今の会社組織なら、社長が第二事業部の部長をヒラ社員に格下げの上、僻地に異動させ、部長職は第一事業部の部長が兼任する、というのは辞令一枚でできるけど、当時の主従関係は、佐久間の家臣は佐久間に雇われているのであって織田の家臣ではない。信長の一言で今度は明智の配下に、なんてことができるのか疑問だったが、調べてみると、佐久間信盛荒木村重らのように領地や城を持たず、君主直属の部隊だったようで、だからこそこういう事態を招いたようだ。なるほど。

また旧佐久間軍を吸収した明智光秀は、特に近畿で強大な勢力を持つことになり、これが本能寺の変の布石になっている。……が、ここへきて、困惑する明智光秀の顔のアップが急に増えただけ。これが伏線のつもりなんだな。

配役

  • 入江甚儀キカイダーのジローであった。気づかなかった。
  • 松寿役の若山耀人は今回でクランクアップ。若山クンの溌剌とした演技は、前半のMVPものであった。

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