窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

小寺正職までが織田に反旗を/「軍師官兵衛」第19話「非情の罠」

粗筋

荒木村重に続き、小寺正職が織田に反旗を翻したとの報が入る。驚いた黒田職隆が御着へ行くが会ってくれない。それどころか「本当はこの場で殺してもよいが、無事に帰すのは殿の厚意だ」とまで言われてしまう。

次に官兵衛が会いに行くとさすがに追い返すことはせず、会ってくれたが、取りつく島がない。「村重にそそのかされているだけだ」と言い、「私が村重を説得したらお考え直しいただけますか?」と訊くと「もちろん。村重が織田につくというなら、わしも織田につく」と言う。

周囲の「危険だ」との声にも耳を貸さず、今度は村重の説得に有岡城に向かう。そこで見せられたのは小寺正職から村重への手紙。官兵衛はそちらに行ったら殺してくれと……。殿に裏切られた官兵衛は蒼白になり、村重に捕えられる。

雑感

前半の山場、官兵衛が村重に捕えられるところにようやく差し掛かった。

戦国時代の史実を詳しく知らないのだが、ドラマを見る限り、彼らにはセキュリティという概念がないようである。村重も小寺正職も、反旗を翻した瞬間、織田に味方するすべての軍の敵になる。なぜ光秀や官兵衛はのこのこ会いに行くのか? なぜ彼らを無事に帰してしまうのか? 恵瓊のような交渉専門の人物であればまた別だろうが、戦闘状態に入ったあと、大将同士が顔を合わせたら殺し合う以外にない。

正職から村重への「官兵衛を殺せ」の手紙を見て蒼白になるのは遅過ぎる。正職が毛利につくと言った瞬間に官兵衛は裏切られたのである。人質となった松寿が殺されても俺は知らんと言われたのである。蒼白になるとしたらこの瞬間でなければならない。のこのこ御着にやってくる官兵衛も官兵衛なら、呑気に対面した正職も正職である。この時官兵衛が取る策はただひとつ、正職に飛びかかって斬りつける以外になかったはずではないか。

公式サイト

昨年の「八重の桜」では、テレビが終わって公式サイトの「登場人物」のページを見ると、さっき死んだ人がもう「死亡」と書かれていて、うわ、仕事早っ、と思ったが、今年の公式サイトは対象的である。ドラマの中では続々と人が死んでいるが、サイトでは記載されない。母のいわも幼馴染のおたつも、まだ生きていることになっている。

というか、この人物相関図、もう19話なのに初回からほとんど変わらない(わずかに人が増えたようだが)。どんどん人は入れ替わっているのだから、10話ぐらいを目途に書き換えるべきだろうに。例年に増してやる気の感じられないサイトである。