出演
雑感
- 非常に面白かった。自分はかねがね、歴史の授業で戦国時代を取り上げる際に、各戦国大名の領有支配についてもう少しきちんと説明がなされてしかるべきだと思っているが、軍事と外交ばかり。これは多くの歴史ドラマでも同様だが、本作は家康の治水灌漑という政策をまともに取り上げた。
- 大久保長安、伊奈忠次なんて名前は知らなかったなあ。井伊直政が今井朋彦で笑ってしまった。しかし、なぜここに酒井忠次がいないのだろうか?【追記】酒井忠次は1588年に隠居し家督を家次に譲っている。徳川の江戸入りの時点では京都に住んでいたが、眼病のためほとんど目が見えなかった。(2023-10-02)
- 大久保藤五郎は、この事業は自分一人に任せてほしいと家康に頼み込む。しかし、このようなおおがかりな工事は、とても一人や二人で何とかなるようなものではなかろう。途中、優香が作業員に握り飯を振る舞うシーンがあったが、女一人で(娘も手伝ったかも知れないが)作れる握り飯でまかなえる程度の人数で作業をしていたら、何年かけても終わるはずがない。大勢の人足を投入し、その食事の用意、衣服の支給、宿泊所の手配、娯楽の提供なども含め、数百人、あるいは千人を超える人手を動かす仕事であり、膨大なお金が動く。相当な力のある大大名が担当しなければ全うできるとは思えず、その意味で大久保長安がやりたがったのはあながち間違いではない、と思う(妨害工作は、いただけないが)。
- 家康もいろいろと考えているようで、長安が藤五郎を家康に会せないように画策していることがわからず、「合わせる顔がないとのことです」という説明を真に受け、「会いたいのう」などと言っているようでは、まだまだ……?