窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「ラストレター」

封切り日に鑑賞。広瀬すずの魅力がすべて。

題名ラストレター
監督・脚本岩井俊二
音楽小林武史
主題歌森七菜「カエルノウタ」
出演■現在/松たか子(岸辺野裕里、旧姓:遠野)、庵野秀明(岸辺野宗二郎、裕里の夫・漫画家)、森七菜(岸辺野颯香、裕里の娘)、広瀬すず(遠野鮎美、裕里の姉(未咲)の娘)、水越けいこ(岸辺野昭子、宗二郎の母)、小室等(波止場正三、岸辺野昭子の教師)、鈴木慶一(遠野幸吉、未咲・裕里の父)、木内みどり(遠野純子、未咲・裕里の母)、豊川悦司(阿藤、遠野鮎美の父)、中山美穂(サカエ、阿藤の同居人)、福山雅治(乙坂鏡史郎、作家)、他
■回想/森七菜(遠野裕里)、広瀬すず(遠野未咲、裕里の姉)、神木隆之介(乙坂鏡史郎)、他
公式サイト映画『ラストレター』公式サイト
制作日本(2020年1月17日公開)
時間120分
劇場TOHOシネマズ日比谷(シアター12)

概要

岸辺野裕里の姉の遠野未咲が、高校生の娘を残して亡くなった。娘の鮎美は祖父母の元で暮らすことになる。裕里の娘の颯香も夏休みの間、一緒に過ごすことになった。

未咲宛てに高校の同窓会の案内が届く。裕里は姉が亡くなったことを伝えようと同窓会に行くが、未咲だと間違えられ、言い返すことができずに、未咲として振る舞ってしまう。

その同窓会には乙坂鏡史郎が出席していた。乙坂は未咲と付き合っていたことがある。が、裕里も乙坂には憧れていた。裕里を未咲だと思っている乙坂と連絡先を交換し合うが、乙坂からのメッセージに気付いた宗二郎から浮気を疑われ、携帯を壊されてしまう。連絡できなくなった裕里は乙坂に未咲の名前で手紙を書く……

雑感

岩井俊二の名前は初めて知ったが、ファンが多いらしい。こんなことを書いたら怒られるかも知れないが、気持ちの悪い作品だった。途中で見ているのが嫌になるほど。

その元凶は裕里である。こいつは高校時代に、姉に渡してあげると言って乙坂から未咲宛てのラブレターを預かり、それを未咲には見せずに勝手に開封して、さらに未咲に成りすまして返事を書くということをして、延々と乙坂と「文通」していた過去がある。乙坂が未咲に直接話しかけて手紙のことを確認したところ、未咲が手紙のことを全く知らなかったため、事実が判明。乙坂は激怒して裕里に「どういうことだ!」と詰め寄る。

この時裕里は、自分はやってはいけないことをやってしまって、そのため乙坂をいたく傷つけたということを学び、深く反省したはずだ。それなのに、20数年経って性懲りもなく同じことを繰り返すのである。正直言って人間のクズだと思う。この時もすぐにバレるが、よく乙坂が怒らなかったものだ。

未咲は阿藤と出会って鮎美をもうけるが、阿藤は生活力のない人間で未咲はずいぶんと苦労を重ね、最後は自殺してしまう。裕里は乙坂に、あなたが姉と結婚してくれればよかったのに、と伝える。この気持ちはまあわからないでもない。恐らくそうしていれば未咲は大事にされただろうし、少なくとも自殺することはなかっただろう。自分だってかつて恋心を抱いた相手が家族になってくれればその方がいいに決まっている。

しかし、事情を知った鮎美が、「あなたがお母さんと結婚してくれていたら……」というのは解せない。キミの父親は阿藤なのよ。乙坂がキミのお母さんと結婚していたら、キミは生まれていないのよ。そんなことがわからない年齢ではないでしょう。阿藤と別れた後、よほど母親から阿藤の悪口を聞かされて育ったのだろうか?

手紙を何度もやりとりするから何か月も経ったのかと思ったら一週間しか経っていないとか。そもそも携帯が壊れたからといって修理しない(買い換えない)のはおかしい。それをやると「浮気相手と連絡を取るために携帯が必要なんだろう」と宗二郎の怒りに火を注ぐからやめておいたという理屈なのかも知れないが、いくら専業主婦でも娘がいるんだから、娘との連絡に携帯は必要だろう。親とも、学校の先生ともやり取りをするだろう。現代で、携帯がなくても平気というのはちょっと不自然に過ぎる。

というように腹立たしい設定や、おかしな点はあちこちにあって、とても褒めることはできないが、では映画としてそれほどひどかったかというと、実はそうでもなかった。それはなぜか。広瀬すずが美人だったからである。

以前は単にかわいいとしか思っていなかったが、広瀬すずは本当に美人になったと思う。彼女はこれからまだまだきれいになる。美しい容姿を、大画面で鑑賞するというのも、映画の楽しみのひとつだと思うのだ。

配役

その他

これは全く個人的な感覚なのだが、「マチネの終わりに」が公開中に本作の予告編が流れることに強い違和感を覚えた。福山雅治は映画にはだいたい年に一本出るか出ないかなのに、今回は「マチネの終わりに」が公開されてから2ヵ月半しか経っていないし、どちらも恋愛ものである。こういうのは普通の人は気にならずに受け入れられるのだろうか。

2013年にも「真夏の方程式」と「そして父になる」とふたつの主演映画が公開されている。が、三ヶ月空いていたし、ガリレオ先生と野々宮良多では全くキャラが違うから混乱はなかった。今回は、単に恋愛ものだというだけでなく、(福山の役は)ともに独身、ともに片思いで悲恋に終わる。たいへん似通っているのだ。こういう時は、もう少し間を空けてほしい。

映画「ラストレター」オリジナル・サウンドトラック

映画「ラストレター」オリジナル・サウンドトラック


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(2020/2/8 記)