第五週「1946-1947」(火)
放送日
- 2021年11月30日
概要
勇の意見に従い、安子は翌朝岡山を出た。向かうは以前の稔の下宿先。事情を話すと物置を空けてくれた。安子はお菓子を作り、それを売り歩いて生活費を稼ぐつもりだ。が、大阪の町は岡山の朝丘町商店街とはかなり違う。芋飴を作って歩き売りをするが、なかなか売れずに苦労する。そんな時、住宅街から聞こえてきたラジオの音は、新たな英語講座が始まったことを告げていた。「カムカム英語」だ。
雑感
美都里はすべてを安子のせいにして責め立てる。千吉は美登里と安子を引き離した方がいいと考え、安子にいい縁談を探そうとする。それはるいを置いていけということ。どちらも安子にとっては酷だろうと考えた勇は、安子がるいと二人で家を出るのが一番いいと考えた。そこまではわかる。
しかし、なぜ、朝一番で岡山を出ろなどと急がせたのだろうか? 翌日に安子のお見合いが控えているというわけではない。千吉は喪が明けてからでいいと言った。美都里の嫌味は日々きつくなるが、短期間なら耐えられないことはないだろう。行った先で、どこに寝泊まりし、どうやって生計を立てていくのか考え、準備する時間が必要だし、荷造りにも時間がかかる。
事情を説明する勇に、千吉は「無茶をさせたな……」とため息をつく。どれだけ準備をしても、普通に考えたら、頼る身のない子連れの未亡人に、明るい未来は描けない。それでも、悔いの残らない準備はしたいところだが、安子までが勇に乗せられて、今夜この家を出なければと思い込んでしまったのかが謎だ。