窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「カムカムエヴリバディ」(59):終焉

第13週「1964-1965」(火)

放送日

  • 2022年1月25日

概要

るいは豪華なお弁当を作って宿屋へ持って行く。どんな病気も食べないとよくはなりませんよと。出て行ってくれと言われても動じず、汚れた服を預かっていく。

トミーが部屋へ来る。いい医者を見つけた、予約が取れたから行ってみようと。遠いけど、オレも行くから、ドライブがてらやと。ジョーはトミーが笹プロから誘われていることを知り、行ってほしいと言う。俺は東京で、世界で活躍するトミーが見たいと。が、トミーがあんなとこ誰がいくか、と吐き捨てる。

るいが新しい弁当と洗濯した服を持ってくる。ケチャップがついていないから早く洗えました……と報告するるいに、なんでわかってくれないんだ、来てほしくないんだ、弁当も洗濯もいらん、と言い、洗濯してくれた服を窓から投げ捨てる。

クリーニング店でるいが和子に話す。父の顔を知らず、母に捨てられた私が、家庭を持てるのか、本当は怖かった、だからこうなってほっとしている……。ラジオが、4月4日付でアメリカ・ビルボードのチャートでビートルズが1位から5位までを独占したことを告げ、1位の「Can't Buy Me Love」……ではなく、「On the Sunny Side of the Street」をかける。それを聞いたるいは駆け出す。

旅館に行くと、つけっぱなしのラジオは磯村吟のナレーションが続いており、ジョーはおらず、テリーが「医者に行く日なのに、どこへいったのか」と途方に暮れていた。つけっぱなしのラジオからは磯村吟のナレーションが続いている。ということは、ジョーも「On the Sunny Side of the Street」を聞いていた。とすれば、行き先は……。るいは、トミーに自動車を出すように依頼。向かうは旭海岸――

51話で、二人でアメリカの夢を語り合った海岸に着くと、ジョーが入水自殺を図っているところだった。るいはあわてて海に飛び込み、ジョーに抱き着く。「怖がらないで。私があなたを守る――」

雑感

これでジョーは解放され、るいと仲直りしたということなのか。そんな簡単なものではないと思うが。

るいが世話女房のようにかいがいしく料理洗濯を引き受けようとするが、これは悪手だと自分は思う。絶望して何もできなくなってしまった人の前でかいがいしく働くと、余計に追い詰めてしまうのではないか。また、るいに僕の気持なんかわかるわけない、というジョーに対し「わかる」と答えたのも悪手。以前ベリーも同じことを言って怒らせていたが、ジョーに限らず、人は誰しも自分の気持ちを簡単にわかるなどと言われるのはいい気持ちがしないと思う。

最後の逆転は、るいが自分の居場所をわかって追いついてきたこと、トランペッター・大月錠一郎ではなく、ひとりの人間・大月錠一郎をるいが愛してくれていることがわかったから、ということだろうか?

その他

  • トミーが「誰がいくか」と言ったのは、ジョーを雑に扱った笹プロに腹を立てていたから、そんなところの世話になる気はないという意味で、東京やアメリカに行く気がなくなったわけではないだろう。ジョーの病気を知ったトミーのペットは、さらに色気が増し音の幅が広がったような……?
  • 旭海岸で、ジョーが入水自殺を図っていたというのは僕の見立てだが、それ以外に考えられない。水浴びして遊んでいたわけではないだろう。
  • ベリーの名前は野田一子だった。また、何かあったらいつでも電話して、と言い、昨日紹介したkaoriさんのtweetが当たったことになる。すごい。
  • クリーニングを受け取り、「こちらにお名前と電話番号を」と差し出した養子に「野田一子」の名前を見たるいが、「誰?」とベリーを見上げたのがオカシイ。大阪風のボケが身についてきたということか。



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