第13週「1964-1965」(水)
放送日
- 2022年1月26日
概要
るいとジョーは引っ越しのため荷造りに勤しむ。環境を替えるため京都に住むことにしたのだ。小暮はジョーに「これを持って行け」と、トランペットを渡す。竹村夫妻はるいに、「これを持って行き」と、ジョーがサインした映画のポスターを渡す。婚姻届けを提出。
オープニングのクレジットは、「大月るい」と「野田一子」に。
和装をきめたベリーの点てたお茶を飲むジョーとるい(正確にはるいだけ。ジョーには「こぼすから」とお茶を出さなかった)。ベリーは茶道の家元の娘だった。るいはベリーに、職も住むところも決めずに京都に出てきたと話し、呆れられる。が、心機一転にはこれが一番だとるいは唱える。
当初はクリーニング店で働くのがいいのかと思ったが、天神さんのお祭りで回転焼きを見て、るいは回転焼き屋をやることを思いつく。驚くジョーに、実はやっていたことがあるのだと話す。母と二人で、大阪でおはぎを作って売っていたと。額の傷もその時にできたのだと。
しんどくならない? と訊くジョーに、るいは、なるかも知れないけど、お母さんの気持ちがわかるかも知れないと答えると、ジョーは、二人でやってみようと力強く言う。
それからいい物件を見つけ、小豆を煮て、回転焼きを作ってみる。るいは小豆のおまじないを正確に覚えていた。試食したジョーは「これがるいとるいのお母さんの味かぁ」と感慨にふける。
今日のベリーとジョーとるい
「お茶の先生の娘さんやったんですね」
「しつこい」
「すみません」
「ベリー、一子さんていう名前やったんやな」
「それもしつこい」
「いちこさんがいちご、いちごでベリー」(略)
「京都ではベリーと呼ばんといてや」
今日のベリーとジョーとるい(続)
「あんた、意外とギャンブラーやな」
雑感
前回のあの海の中の抱擁ですべてが解決するとは思えないけど、とにかくジョーの顔に生気が戻り、楽しい雰囲気になったから、それでよし。ジョーの苦しむ期間が短く終わってよかった(あれは見ていられなかった)。
と思ったら、京都へ引っ越し。もう京都編が始まるようだ。環境を替えるとして、あまり遠くは不案内だし、比較的近くで、大阪に並ぶ都市部ということで決めたのだろうか。京都の何、ということが特にあるというわけではなさそうだった。大阪のような開放的な町から余所者に冷たいと思われる京都へとは冒険だな……。
その京都での仕事に、どこにも勤めずいきなり店を持つとは驚いた。母と二人でおはぎを作って売っていたというが、心情的には一緒にやっていたのかも知れないが、現実的にはあれをやっていたのは安子であって、るいの作業は手伝いのうちに入らないだろう。こんな素人がいきなり開業できるなんて、安子の苦労はなんだったのか……と思わなくもない。
家を借りるには保証人がいるだろう。それは小暮か竹村家に頼ったのだろうか。家賃の前渡し分に調理器具、材料費など、それなりの初期費用もかかるが、これはどこかから借りたのだろうか。そのあたりは繰り返しになるから描かなかっただけで、安子と似たような苦労があったと考えるべきだろう。ただ、安子は一人で立ち向かわなければならなかったが、るいにはジョーがいる。そこは違う。