窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「カムカムエヴリバディ」(88):サムライとは

第19週「1992-1993」(月)

放送日

  • 2022年3月7日

概要

ひなたが企画した映画村のお化け屋敷は、大成功を収めます。でも、落ち武者の幽霊を演じた五十嵐は、喜ぶどころか不満げな様子。大部屋俳優のままではだめだと焦りを募らせます。もどかしさを抱えるひなたはある日、上司の榊原が激しく動揺しているところに遭遇。なにかと思いテレビを観ると、そこではすみれの結婚記者会見が行われていて……。(NHKオンデマンドの解説より)

今日の桃太郎

「かわいそうやと君が言ったから、8月16日は……さよちゃーん」

今日の虚無蔵と五十嵐

「傘張り浪人とて、刀を携えておる限りは侍だ。あべこべに、いくら刀を振り回しておっても、愛しいおなごを泣かす者は真の侍にあらず。おひなを泣かすな」

雑感

ひなたの渾身のプロポーズも五十嵐に拒否された。「わかってくれ、俺はサムライでいたいんだ」。夏祭りでの「拙者家禄も少なく……」はプロポーズであったとひなたは認識していた。今から思えば、あの時あの勢いでさっさと結婚してしまえばよかったかな。先が見えない今、結婚できないという五十嵐の気持ちも、わからぬではない。ただ、8年付き合ってきた、今も頻繁に顔を合わせている、将来の約束をしている、という前提で、結婚の時期だけを引き延ばすことに何か意味があるか、というと、うーん……

甲子園では松井が五打席連続敬遠(1992年8月16日)。大月家で桃と一緒にテレビを見ていた小夜子は、明徳の人もつらかったやろね、勝負できんで、とつぶやく。相手への思いやりあふれる態度に桃太郎はまた恋心をつのらせるが……ひなたは自分と重ね合わせ、五十嵐から敬遠されたように感じてしまう。

虚無蔵から「おひなを泣かすな」と言われた五十嵐が、斬られ役ばかり40年、よく耐えられますね、と詰め寄るシーンがある。が、虚無蔵は、斬られ役ばかりでも、それなりに需要があり、収入もそれなりにあるのではないかと思う。五十嵐の未来は、時代劇自体がどんどん少なくなっていくから、開き直って「一生斬られ役でいい」と思うと、それでは生活できないだろう。そういう業界の将来を、虚無蔵は危惧しているのだろうが……

美咲すみれは星川凛太朗(破天荒将軍の中の人:今日初めて名前が付いた)と婚約発表。それを知った榊原が落ち込む。榊原はすみれの熱烈なファンとしてショックを受けているのであって、本気ですみれとの結婚を考えていたわけではないと思うが、いずれにしても呆然自失だった。そんな榊原をそっと見守る一恵……。第85回で稽古に身が入らないすみれを一恵が怒鳴りつけるシーンがあるが、「すみれさんにとって正念場だと榊原さんがいうてました。榊原さんにとっても……」と、榊原を代弁するような物言いに、もしかして、一恵は榊原のためにこの仕事を引き受けたのかな、とちょっと思ったけど、それが確信に変わった、というところ。

吉之丞はすっかり電器屋の店員になっている。大月家の年代物のテレビもちゃんと修理した。

小夜子は「おはぎを作るから」とるいに餡子だけ売ってくれるよう頼みに来た。亡くなった祖母がおはぎが好きだったというが、突然出てきた「おはぎ」は何かを暗示するものか?



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