第1週「バイカオウレン」(水)
放送日
- 2023年04月05日
登場人物
- 榎木孝明(塚田昭徳、深尾家の家臣)
今日の天狗
「生まれてこんほうがよかった人らあ、一人もおらんぜよ。いらん命らあ一つもない。この世に同じ命らあ一つもない。みんな自分の務めを持って生まれてくるがじゃき」
今日のタキ
「今日はうちの酒を仕込むために働いてくれちょった蔵人らあを、存分に労う日じゃ。蔵元は蔵人が酒を造ってくれるきやって行ける。幾ら礼を言うても足りん。そんな大事な日に……。おまんはそれでも峰屋の当主かね!?」
今日の万太郎
「杜氏のおやっつぁん、蔵人のあんちゃんら、わしはいつも、あんちゃんらのあの歌聞きよった。蔵の仕事、お酒もわからんけんど、あんちゃんらあの歌を聞くと嬉しゅうて、熱が出ちゅう時もぐっすり眠れて……。おやっつぁん、あんちゃんらあ、どうかまた峰屋に来てくれますろうか?」
概要
坂本龍馬との衝撃の出会いを果たした万太郎。龍馬からの言葉に生きる希望をもらった万太郎は、母ヒサと白くて小さな花・バイカオウレンを見つけ、いっそう草花への思いを強くする。一方、番頭の息子・竹雄は、タキから万太郎の目付け役を命じられる。ある日、佐川領主深尾家の家臣・塚田昭徳が訪れ、万太郎に学問所への進学を勧める。(NHKオンデマンドの解説より)
大事な甑倒しの日に黙って外に出、皆に迷惑をかけた万太郎を、タキが皆の前で叱ると、万太郎は杜氏、蔵人らに声をかける。杜氏らは、笑って、秋には必ずまた来ることを約束するのだった。
タキは竹雄を呼び、これから蔵の仕事はしなくていいから、万太郎についているように言いつける。
感想
- 天狗の正体は坂本龍馬だった。史実ではこんな時期に土佐にいるわけはないのだが、野暮は言うまいと思ったら、仲間から「ふらふら出歩かないでください、下関にいることになっているんですから」と言われており、あ、そういうことねと納得。
- タキは万太郎を厳しく叱りつけるが、これは万太郎を叱るというより、むしろ、蔵人あっての蔵元だということを蔵人たちに聞かせたいのと、峰屋の当主は万太郎だということを分家の前で改めて印象づけたかったのだろう
- 領主は深尾家だそうだ。山内家の名を出すのははばかられた?〔追記:深尾家は土佐藩主山内家の筆頭家老家だった〕
- タキは竹雄を、小さいのに働き者だと褒める。これはタキの美点。やる気も出るだろう。が、万太郎のお目付け役を任じ、以後万太郎が何か問題を起こしたら竹雄の責任だと一方的に言いつけるのは、やはり幕末なんだなあと震えた。使用人はどこまでいっても使用人。