窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「らんまん」(055)

第11週「ユウガオ」(金)

放送日

  • 2023年06月16日

概要

いち早く万太郎の釣書を持っていきたい大畑だが、仏滅の日では縁起が悪いとイチに止められ、翌日、大安の日の早朝に白梅堂へと向かう。この日は、舞踏練習会の発足式でもあった。高藤家でダンスを披露した寿恵子は、高藤の申し入れをきっぱりと断わり、会場を飛び出す。寿恵子が向かった先は……。(NHKオンデマンドの解説より)

昨日、秒で振られた佳代は、敵情視察(?)のため、白梅堂に行き、今度は寿恵子の美しさにポーっとなって帰って来る。でも高藤家への嫁入りが決まっていると知り、両親にそれを伝える。義平は慌てて白梅堂へ挨拶に行こうとするが、今日は仏滅だからと止められると、翌朝、夜明けとともに店に駆け込む。

発足式で皆にダンスを披露した高藤は、来年開館の鹿鳴館ではご婦人方にダンスを踊ってもらいたい、日本が文明国であることを示し、今度は日本が世界へ出て行くのですと宣言。寿恵子は、クララ先生からはダンス以上に大切なものを習った、それは「心のままに生きること」だと告げると高藤家をあとにし、くさ長屋に向かう。驚く万太郎に、「槙野さん、私、来ました」とその腕の中に飛び込む。

今日の大畑義平と文太

「本日、大願、不躾ながら、夜明けとともにご無礼をば、つかまつります。手前は、神田にあります、印刷所の、大畑と申します。植物学者、槙野万太郎君より、釣書きを持ってまいりました。不調法ではございますが、急を要すること、どうか、どうか」
「時がきましたか……」
「と、と、時が?」
「よくぞ、いらっしゃいました。さ、中へどうぞ」

今日の高藤と寿恵子

「恐れずとも大丈夫ですよ。身分は気にしないで。あなたは生まれ変わる」
「どうして? 生まれ変わらなくちゃいけないんですか? 私のままで、なぜいけないんですか? 私は菓子屋の娘です、けれど両親を恥じたことは一度もありません。父は西洋の乗馬方法を試して亡くなりました。けれど、父が西洋に馴染もうとしたのは、よその国に出て行くためではありません、わかりあうためです」

今日の高藤弥江

「男と女が対等とおっしゃるけれど、あなたはすぐそばにいる女さえ目に入っていない。この国の行く末を描くのに、女の考えは聞こうともしない。どうぞお好きなだけお仲間と踊っていらしたら」

感想

義平のおやじさんが、待ち切れなくて夜明けとともに店に駆け込んだのはポイントが高い。高藤家に出かける前にこの申し入れを聞けたからだ。それがなければ、ここまできっぱりと高藤の申し込みを断われたかどうかはわからない。

ダンスだ、西洋音楽だと、形だけ西洋風を真似しても、それが文明の証明にはならないと今の私たちは思うが、当時そう考えるのはなかなか難しかっただろう、とは思う。しかし、ご婦人方に見捨てられた高藤は可哀想ではあった。

高藤は、自分では悪気はなく、むしろ親切で誠実であると思っているところがミソである。

ともあれ、二人が結ばれてよかった。


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