レイトショーで観に行く。
題名 | ザ・シューター(SHOOTER) |
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監督 | アントワーン・フークワ |
出演 | マーク・ウォールバーグ(スワッガー)、ダニー・グローバー(ジョンソン大佐)、マイケル・ペーニャ(メンフィスFBI新人捜査官)、ケイト・マーラ(サラ)、他 |
制作 | USA(2007年6月1日公開) |
非常に面白かった。映画のレビューサイトをいくつか見ると、いろいろと説明してあるのだが、日本人なら一言でわかる、要するに「ゴルゴ13」のハリウッド版なのだ。
ただし、ゴルゴならこうした罠に嵌らないよう、もっと周到に準備するだろうし、仮に仕事を請けても、こうした可能性を考慮して対応したに違いない。「ゴルゴ13」を読み慣れてしまうと、こうした点はいかにも「甘い」と思う。まあ、スワッガーは腕がいいとはいっても退役軍人であり、職業的な殺し屋ではないから、致し方ないともいえる。
一方、狙撃の腕前はデューク・東郷より上だとも考えられる。「アット・ピン・ホール」では1020m先のハイジャック犯の頭を一発で射抜くという、神技を披露したデューク・東郷だが、ボブ・スワッガーは1.6km先の空缶をあっさり射抜いてしまう。「そんなことできるわけない」と言いながら、自分で試してみて、「案外できるもんだな」とつぶやくあたりは渋い。
最初は情けなかったメンフィス捜査官が、ちょっとスワッガーから手ほどきを受けただけで、強力なパートナーに育ってしまったのはご都合主義の香りがしなくもないが、彼は痩せても枯れてもFBI捜査官。頭脳も体力も、もともと一線級のはずだし、射撃も相当な訓練を積んでいるはずだ。おまけにスワッガーの「おれはやっていない」という一言に意味があると考え、独自の調査を進めるうちに、スワッガーの腕前なら標的をこんなに外すのはおかしいこと、FBIによる弾道計算がわずか22分でできるはずがないこと、目撃者が窓の外から銃を見たというが、銃身を窓の外に出す間抜けな狙撃手はいないこと……などに気づくあたりは、頭の回転も、行動力も、ずば抜けたものがあると思わせるに十分だ。
政治的な背景などは難しくてよくわからなかったが、「ゴルゴ13」を読む時も政治的な解説部分は飛ばして読むから、同じだ(笑)。
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