窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

人生は逆転していないな「カイジ 人生逆転ゲーム」

題名カイジ
監督佐藤東弥
原作福本伸行
出演藤原竜也(伊藤カイジ)、天海祐希(遠藤金融社長)、香川照之利根川幸雄)、佐藤慶(兵頭和尊)、山本太郎(船井譲二、限定ジャンケンでのカイジの宿敵)、光石研(石田のおっちゃん)、松山ケンイチ(佐原誠)、松尾スズキ(寮長)、吉高由里子(石田裕美、石田のおっちゃんの娘)、もたいまさこ(屋形船の女将)、谷澤恵里香(帝愛グループのCMイメージガール)、福本伸行(黒服)、宇野祥平(仲村、ブレイブメンロード参加者)、他
公式サイト映画「カイジ 人生逆転ゲーム」公式サイト
制作日本(10月10日公開)

感想

  • ちょっと時間が空いたので観た。退屈しのぎになるかなと思ったが、予想より面白かった。本当は「あなたは私の婿になる」か「ワイルドスピードMAX」が観たかったのだが……どちらも今週中か……ううむ。
  • 原作はよく知っているが、あんなおどろおどろしい話は漫画だからであって、実写となればかなりマイルドにせざるを得まい、マイルドになればカイジの面白さはなくなる、と考えていたのだが、たしかにかなりマイルドになってはいたが、だからといって面白さを損なうことはなかった。ひとえに、実写ならではの迫力と、役者の迫真の演技の賜物か。
  • 一番良かったのは天海祐希だろう。こんなにハマるとは思わなかった。唯一の女性だから、というだけでなく、どこか違う(他の連中のように、金の亡者で血も涙もない人間ではない)と思わせておいて、実際(原作と違い)カイジを応援して兵頭に楯突くのだが、最後の最後に「あたしがいい人のわけないじゃーん」というセリフが実に効いている。
  • 残念だったのは3点、まずカイジが無職ではなかったこと。「定職にも就かず……」という表現が出てきたが、今の世の中、20代で独身だったら、ちゃんとアルバイトをして生計を立てていれば立派なものだろう。原作のカイジはもっと自堕落な生活を送っていた。
  • 遠藤がカイジを誘う時に、「バスケットボールのゴールはあの高さにあるからゴールを目指そうとする……もし100mの高さにあったら、誰もゴールなんてしねえよ」というセリフは、漫画「カイジ」全編の中で僕が最も心に残ったセリフなので、これは言ってほしかった。
  • 鉄骨渡りで、カイジが石田のおっちゃんと長々と喋り過ぎ。雨も降って来たし、喋っている間に落ちてしまうよ。そもそもバランスをとるのが大変な鉄骨の上で、振り向くこと自体がナンセンス(これは原作もそうだが)。
  • 設定のおかしな点はいろいろあるが、あちこちで書かれているので省略。

配役

主役の藤原竜也山本太郎とくると、NHK大河ドラマの「新選組!」を思い出す。このドラマには光石研も出ていたらしい。