窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

NHK大河第7話「光らない君」

平清盛が妻を娶ることになった。モラトリアム卒業。

出演

粗筋

平忠盛中井貴一)は現在従四位下。三位になると公卿ということになる。海賊退治で官位が上がれば武門初の公卿になるか、と期待されたが、朝廷は忠盛の官位はいじらず、清盛(松山ケンイチ)の官位を従四位下に上げることにした。

年頃になった清盛の元に、藤原家成佐藤二朗)が縁談を持ってくる。ここでの縁組次第では、平氏がさらに強力な力を得ることも不可能ではない。一門にとっても重要であったが、清盛が選んだのは下級貴族の娘だった。

御所に挨拶に出向いた帰りに、雨の中を転んだ男を助けたら、それが高階基章であり、歓待した娘の明子にぞっこんになってしまう。清盛が海や船の話を、明子は興味深げに聞く。ちょっとしたやりとりがあるが、明子も清盛の嫁になることを承知した。

今日の源氏

源義朝の出番はなし。

今日の朝廷

得子(なりこ:松雪泰子)が産んだのは姫だった。そこへ璋子(たまこ:檀れい)が産着と天児(あまがつ)を持ってお祝いにやってくる。厭味できたのならまだ対抗しようもあるものを、璋子は天然で本当に心からお祝いにやってきたらしく、それが得子の勘にいたく障る。そして、出産直後だというのに鳥羽上皇を激しく求めるのだ。今度こそ皇子を! と。

今日の義清

佐藤義清(藤木直人)は清盛の初恋に対して、明子への歌を代筆してやる。その義清既に結婚していた。妻は「はるこ」。ええっ、先週は堀河局とねんごろになっていたのに、いつの間に? と思った瞬間、清盛が「ええーっ!?」と叫ぶ。いいタイミングで突っ込んでくれるよ。

歌の才が認められて崇徳天皇に呼ばれるまでになる。帝が詠んだ歌が「瀬をはやみ岩にせかるる滝川のわれても末に会わむとぞ思う」。

感想

ようやく面白くなってきた。いつまでも清盛がフラフラとモラトリアムっているのは見ていて歯がゆい。が、それは前回でけりをつけたということだろう。父子の意思疎通は以前に比べまずまずうまくいっているようである。さらに今回で嫁を娶ることになるので、ようやく一人前になるか。

忠盛が清盛の(明子との)結婚を認めた時の、宗子(和久井映見)の複雑な表情が気になる。忠盛の胸の奥には舞子への想いがまだくすぶっていて、そのことを気にしている……は深読みのし過ぎか。でも平氏の将来を憂いている風でもないし、複雑な女心のていだったから、それ以外の理由となると……。

鱸丸(上川隆也)は平盛康佐戸井けん太)の養子となり、平盛国となる。当然の帰結とはいえ、漁師の身分から大出世だ。(盛康は死んでしまったのか?)

前回の終わりに思わせぶりに深田恭子……時子が登場したため、彼女が清盛の妻になるのかと思ったが、そうではなかった。(側室になるのか?)

時代考証役の本郷和人氏によれば、得子のところに持ち込まれた産着と天児は、あとで重要な意味を持つそうである。楽しみにしていよう。

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