NHK大河第20話「前夜の決断」

ついに保元の乱。前半のクライマックス。

出演

粗筋

いよいよ保元の乱が始まる。もともと崇徳上皇(+藤原頼長) vs 後白河天皇(+信西藤原忠通)という対立軸に、源平の武士団がそれぞれどちらにつくか? というもの。

今日の平氏

平氏は、前回の話で鳥羽上皇に誓紙を提出し、崇徳上皇に刃を向けたのだから、帝につくことに決めたのかと思ったが、物語冒頭で清盛は「どちらにもつかぬ」と言っており、「おや?」である。皆の本音は、どちらが優勢か、勝つ方につきたい、というものらしい。清盛は、ただ勝てばいいというのではなく、そのあとが問題だと説く。三位以上の位をもらって公家にならねば政治に関われない、政治に関われなくては武士の世にはならない。この戦は武士の力を世に示すものとしなければならぬ……というわけだ。

結局、後白河帝から心の内を見透かされたような言葉を賜り、帝につくことに腹を決める。ところが頼盛(西島隆弘)は納得がいかない。上皇方が有利な気もするし、帝につく理由も理解できない。自分たちは一門から分かれ、ひそかに上皇方に味方することに……と、謀反に気付いた忠正(豊原功補)が上皇方には自分たちがつくからお前は棟梁に従えという。棟梁に逆らったら、たとえ勝っても裏切り者の汚名はまぬがれないぞ、と。

平氏の強みは一門の団結にありとする清盛は、忠正を連れ戻そうとするが、頼盛は忠正からの伝言だとして「お前とわしとの間に絆などハナっからないわ!」と叫ぶ。

今日の盛国

平氏一門や重臣などが居並ぶのを前にして、すっかり清盛の参謀になっていた。ボケツッコミはなし。

今日の源氏

源義朝玉木宏)は側室の常盤(武井咲)を正妻・由良(田中麗奈)の屋敷に避難させる。由良は複雑な気持ちであろうが、表情を崩さず受け入れる。常盤は、親兄弟が分かれて争うことに疑問と不安を隠せないが、由良は存分に働くようにきりりと述べる。立場の違いをよくあらわした二人の対比がうまい。

今日の鎌田親子

自身の出世のために弟を殺して友切を奪った義朝にはついていけないと、いったんは身を引いた鎌田正清だったが、父・通清とともに為義(小日向史世)に仕えていても心ここにあらず。為義と通清の配慮で、義朝の元に駆けつけることに。正清の顔を見た義朝は、「遅いぞ」。

感想

これまで5ヵ月かけてじっくりとキャラクターを作り上げてきたので、それがこうして三々五々両陣営に集う様子は、それぞれにドラマがあって盛り上がっていく。前半のハイライトである。視聴率うんぬんと騒ぐ人は、まずドラマを見ろといいたい。

ところで、清盛が帝につくことに対して不安に感じる人が一族の中に少なからずいたようだが、その理由がわからない。建前からすれば一番偉いのは帝であり、帝に味方するものは官軍、対立するものは賊軍である。よほど帝側が不利でない限り、帝に味方するのが自然である。もともと平氏鳥羽院に忠誠を誓っていたはずで、今の帝は鳥羽院が決めたのだから、その意味でも帝に味方してしかるべきである。さらに、勝敗の行方をいうなら、平氏が味方した方が勝つ、と考えるのが自然ではないだろうか。

頼盛はどうも、上皇側に武名高い源為朝橋本さとし)がついたことから、上皇方有利と考えたようである。だとすると、忠正に説得されて戻ってきたのは解せない。裏切者として生き残るより義を貫いた方が名誉だと考え直したのだろうか? 当時の武士に、名誉だとか義だとかいう観念があったかどうかは疑問なのだが。

忠正は、どうも、負けた時に平氏一門が全滅することを避けようとしたようである。両陣営に分かれればどちらが勝っても平氏の血を残すことができる。これはこれでわからないではないが、これまでの忠正の言動から納得のいかない部分もある。

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