NHK大河第8回「ままならぬ思い」

粗筋

攘夷派の不逞浪士を取り締まるため、会津藩新選組を組織する。土方以下、新選組の面々は、頭もよく、腕が立つ。が、身分いやしき食い詰め浪人にこのような仕事をさせることを、快く思わない人もいる。

長州派の公家は会津の力を恐れ、京都から遠ざけようと偽勅を出して江戸へ行かせようとする。しかし容保は、それが偽勅であることに気付いた……

感想

将軍家定の京都訪問、攘夷の約束、そして長州藩によるアメリカ船の砲撃。すごい話を駆け足で抜けているのは残念だが、来週はいよいよ8月18日の政変。この疾走感はいい。

実は、8月18日の政変に至る京の政治事情が、これまで、今一つ理解できずにいた。ややこしくて、何度説明を聞いても(読んでも)理解できなかったのだが、今回の話はわかりやすかった。要するに会津の立場から見るとよく見えるのだ。

  • 会津、攘夷派の不逞浪士の取り締まりを強化
  • 長州は困ったことになり、会津を追い出そうと画策
  • 長州派の公家、偽勅を発行
  • 事態に気づいた会津薩摩藩と組み、長州を京都から追い落とす(8月18日の政変)
  • 長州はいったん中央での力を失う。以来、薩摩、会津に対して恨みを募らせる

…………

山川大蔵が嫁を取ることになる。それを知った高木時尾は泣く(時尾は大蔵が好きだった)。その大蔵が山本家に挨拶に来る。八重と川崎尚之助が応対。尚之助は途中で席を外す。八重と二人きりにしようと気を利かせた格好だが、実は前回か前々回か、大蔵が八重に結婚を申し込みにきた時に邪魔をしたのは尚之助であった。もう嫁も決まり、横取りされる心配がなくなったからか。大蔵は、八重に好意を抱いていたことを割とあからさまに告げるが、八重には伝わらない。八重に男女の機微は全くわからないのだ。

西郷頼母は再度、京都守護職を返上するよう容保に進言し、蟄居を命じられてしまう。当時の人たちの知識(各藩の動きや将軍家、天皇家の思惑をどの程度知り得たか、さらに諸外国の動き、ついでに科学技術の知識も含めて)で会津がどう動くべきかを考えるならば、頼母の意見は真っ当である。容保も苦渋の決断ではあっただろうが、自分の意見に反対するからと言って蟄居はやり過ぎの感もある。

のちの歴史を知っている自分としては、頼母にぜひ伝えたい。容保が人々から悪く言われることはない。最後まで将軍家にお味方した、誠実で実直で、悲劇の将として、150年(2013年は今回のちょうど150年後)たったあとでもこうしてドラマの主人公になっているのですよ、と。

新選組の結成事情は、清河八郎から描くべきだとは言わない。「もっと大勢いたはずではなかったのか」「意見の異なる者は辞めさせました。今いる者は少数ですが、幕府に忠誠を使う者ばかりです」とさらりとした説明で流したのは良かった。しかし、そこにいるのは土方歳三ではなく芹沢鴨のはず。都合上、芹沢鴨も外したんだろうが、芹沢鴨を暗殺し近藤勇土方歳三らが新選組を掌握するのは8月18日の政変のあとのこと。この時点で土方が新選組の代表のような顔をして容保に拝謁しているのは違和感がある。

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