窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

NHK大河第16回「遠ざかる背中」

今日の見所

  • 尚之助は脱がなかったけれど足をむき出しにした。
  • 八重 vs 竹子の薙刀対決
  • 容保と帝の最後の対面

粗筋

慶応2年8月、会津に大火が。みねが行方不明に。火に巻き込まれたのではとうら、八重が探しに行き、峰を見つけた尚之助はうら、八重を助けに行く。家に帰るように尚之助に言われた八重だが、尚之助が心配であとをついていってしまう。結局全員助かるのだが。

八重「火の方に走っていく背中を見ていたら、尚之助様がこのまま戻ってこねえような気がして……」
尚之助「火に巻かれると思ったんですか。取り越し苦労とは、八重さんらしくもない」
八重「たった一人の私の旦那様だもの」

覚馬がいないことでうらがピリピリし、みねに厳しく当たり、みねが家出(実は角場で寝ていただけだが)というエピソード(ここまでは先週)とともに、八重と尚之助がどんどん親密さを増しているエピソードだが……他の人のブログやツイッターでの感想を読むと、ここはあとで試験に出るらしい!?

京都パートでは、長州出陣をあっさりとりやめた慶喜が、「万が一負けたらどうする? 幕府の威信は地に落ちるのだぞ」と開き直り、勝安房守に和議の使者に立つよう指示。一戦も交えず長州と和を結ぼうとする幕府に納得のいかない覚馬らは勝に詰め寄るが……

安房守「幕府は長州に負けるんじゃない。己の内側から崩れていくんだい。御公儀の屋台骨はとうにガタが来てる。幕府ってのは一体何だ? 元を正せば、大名の中で一番強かっただけだ。幕府は年を取り過ぎた。見た目は立派な大木だが、中身はすかすかの穴だらけ、いつ倒れても不思議はねえ。世界に目を向けてみろ! いいか、日本は小せえ国だ。内乱なんぞしてたら、たちまち西洋列強に食いつぶされる。徳川一家の繁栄と日本国の存亡、どっちが重いかよく考えてみろ!」

眼病にかかっている覚馬に(もちろん、そうとは知らなかったからだが)「おぬしの目は節穴か!」と怒鳴りつけてしまう今年の勝は一味違う。

容保は会津藩屋敷に慶喜を呼びつけ、手厳しい言葉を浴びせる。

容保「ご宗家は、春嶽殿、安房守殿をもたばかられたのですか。このままでは長州も収まらず、幕命に従って出兵した諸藩にも不満が広がりましょう」
慶喜「構わぬ。太平の世にあぐらをかいた幕府など、一度壊れた方がよいのだ。幕府を鍛え直さねばならぬ。黴の生えた軍制から職制の大元に至るまで、すべてを作り直す。それが将軍の務めだ。そなたの助けがいる。将軍宣旨が下るまで、都を守ってもらいたい」

慶喜の「徳川幕府を一度壊す」というセリフ、どこかで聞いた覚えが。あれは、小泉孝太郎のお父さん……?

会津では中野竹子登場。薙刀が強く、黒河内道場では誰もかなう者がいない。一番手の八重もあっさりやられてしまうと、日向ユキが「八重ねえさまは鉄砲だって撃てるんだぞ」と捨て台詞を。それに対し竹子は……

竹子「鉄砲? 強くとも鉄砲はただの道具。武士(もののふ)の魂がこもる剣や薙刀とは違います」

京都では孝明天皇松平容保の最後の会見が行われていた。

「無理を言うて、人払いさせた。今宵はそなたとゆるりと話がしとうてな。中将、近う」
「はっ」
「ようよう新しい将軍が決まる。そなた、帰国を願い出てるそうやな」
「宗家が十五代将軍を相続されるのを見届けましたならば、会津の役目は終わりにございます。会津は敵を作り過ぎましたゆえ」
「そうやな、もう引き留めるわけにはゆかぬな。……都を守護するそなたの苦労、ようわかっていた。なれど、わしにはそなたが支えであった。心の深いところに通い合うものがあった」
「勿体ないことを」
「我らは重い荷を背負うた者同士、ご先祖代々守り培ってきた者を両肩に背負うて歩んでいかねばならぬ。その苦しさを誠に分かち合えたのはそなた一人であった」
「お上……」
「将軍宣旨が済んだら、早う国元に戻れるよう、わしも力を尽くす。会津から教わった、もののふの誠は義の重きにつくことにあると。長い間、誠を尽くしてくれて、ありがとう。」
「(容保公号泣)」

ところが、無事に将軍宣旨が住んでからわずか20日後、孝明天皇崩御されたのだった……

感想

  • 今回の会津パートは緊迫していたが、京都パート(特に二葉出産のシーン)がお笑い担当だった。
  • 慶喜様は本当にイライラする。つまりキャスティングが素晴らしいということだ。
  • 容保の態度は正しい。正し過ぎる。「正し過ぎるということは、もはや間違うていることに同じにござります」この言葉を、今まさに容保クンに贈りたい。

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