NHK大河第15回「薩長の密約」

出演

  • 豊嶋花(山本みね、覚馬の娘)

今日の見所

いよいよ薩長同盟だが坂本龍馬の出番はあるのか?

粗筋

慶応二年の正月。

会津パートでは、あんつぁまを欠いて寂しくもあるが、それなりに楽しい正月風景である。権八の年始回りに、尚之助が「お供します」と言うと、権八はそれを退ける。尚之助はまだ立場がわかっていない。権八のお供ではなく、川崎家の当主として挨拶をするのだと。結婚して数か月、八重と尚之助の関係はぎこちなさが取れてきたようだが、尚之助の気持ちはまだまだ。

京都パートでは薩摩の西郷・大久保と長州の桂が会見。

桂「あんたがたは長州に幕府の処分を受けろと言う。同盟の話はそれからじゃて」
西郷「毛利公の隠居と石高減知。いったん受け入れて謝罪すれば、戦は避けられるものと思いもす」
桂「それはできん!」
西郷「桂サァ」
桂「禁裏に発砲した罪の謝罪は、ご家老たちの首を差し出してもう済んじょる。この上、いわれのない処分に甘んじては、長州の面目が立たん!」
西郷「今は意地を張るときじゃなか」
桂「長州は! 仲間たちは! あんたがた薩摩と会津を相手にして、一歩も引かんかった。ここで意地を捨てては、死んだ者たちに会わす顔がない。たとえ防長二州を焦土と化しても、それだけはできんのじゃ」

薩摩は長州征伐に参加しないことを約束。また、最新の銃を大量に長州に横流しすることも約束。そして長州征伐が起きるが、最新の武器を手にした長州勢に対し、幕府側は戦国時代と変わらぬ火縄銃。人数は多いがはじめから劣勢で、次々と敗戦の知らせが届く。

会津藩は、覚馬が幕府の銃と長州の銃の違いを家老衆に説明。ようやく銃の性能差が軍事力を左右することに気付いた会津藩は、出陣に備え、覚馬に、長崎に最新の銃を買い付けにいくよう指示する。もうひとつ、長崎に優秀な眼科医がいるからそこで治療を受けろと。覚馬の眼病のことを知っていたのだ。

一橋慶喜公が長州征伐の陣頭指揮を執ることになった。

慶喜「余は帝より節刀(せっとう)を賜った。申すまでもなく、これは全権をお任せいただいた印である。徳川宗家が出馬するからは、たとえ千騎が一騎になろうとも、勝負が決するまでは一歩も引かぬ。朝敵長州を討つ!命を惜しまぬ者は、余と共に出陣せよ」

しかしその舌の根も乾かぬうちに、慶喜は出馬をとりやめるのだった……。

感想

  • 坂本龍馬を登場させない思いきりのよさが今年の大河の魅力、と思っていたが、龍馬らしき人の背中がちらりと映り、西郷が「坂本さぁが……」と名前を一回だけ出す場面があった。どうしても名前は出さずにはいられなかった事情があるのかも知れないが、名前を出すなら坂本と中岡慎太郎、両名の名前を出してほしかった。
  • 当たり前だが、薩長同盟は薩摩と長州が話し合って決めたもの。まるで坂本龍馬が一人で決めたかのような従来の描き方が悪いとは言わないが、坂本を出さない方がすっきりとしてわかりやすい、ということを実感。
  • 会津も遅まきながら軍事改革を進めようとするのはよいのだが、十分な資金もないのに、覚馬に長崎に買い付けに行け、という展開は納得できない。高い舶来の銃を買わなくても、それに近い性能が安価に出せるよう、尚之助や八重が会津で頑張っているのではないか。そして、それはかなりのレベルに到達しているのではないか。そのことを覚馬は知っているはずなのに、何も言わないのは何故か。今、尚之助に手柄を立てさせないで、いつ立てさせるというのだろうか。
  • 尚之助のやり方は、単にコストダウンにつながるだけではない。不逞の輩への備えは大切だが、今一番備えなければいけないのは外国の脅威である。海外の銃を輸入するということは、代金が相手国にわたるため、相手を富ませることになる。国産銃は金を海外に払わずに済み、地元産業が潤うという、一石二鳥、三鳥のすぐれたアイデアなのだが。
  • それにしても朝敵長州を討つと偉そうに振る舞いながら、あっというまに掌を返す慶喜はさすがである。ここまで軽薄で腹立たしい人物として慶喜を描いたドラマが、かつてあっただろうか。小泉孝太郎の演技も素晴らしい。

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