出演
- 小市漫太郎(古川春英、通訳)
- 加藤雅也(乾退助)
今日の見所
- 尚之助さま、わずかな手がかりから状況を察する敏腕探偵の腕前を発揮。
- 容保は今日も会津に帰れません。
粗筋
容保は帰国の願いも承認され、息子(余九麿、徳川斉昭の十九男(慶喜の弟)を養子にもらった)の元服が済み次第帰国の準備を進めていたが、またしても慶喜から横槍が入る。いまや京都では薩摩・長州、孝明天皇亡きあと公家たちに倒幕を説いてまわっている。この京都を見捨てて会津に逃げるのか? と……
覚馬は長崎でオランダ人の眼科医に診察してもらうが、間もなく失明するとの結果は変わらず。焦りから武器業者と喧嘩腰の交渉ではまとまるものもまとまらず、神保修理にたしなめられる。たとえ目が見えなくなっても会津に貢献できる、自分は五体すべてで殿に仕えているのだと。気を取り直してレーマンと交渉、新式銃1000丁の発注までこぎつける。レーマンは信頼の証として最新のスペンサー銃を覚馬に贈呈。覚馬はその銃を八重に託す。【影の声:覚馬が発注した銃は会津戦争には間に合わなかった】
会津では覚馬から送られてきた新式銃に驚く八重だが、尚之助は、こんな銃を西国の藩が大量に買い付けているなら、戦の火種は長州だけではないと見抜く。よほど急いでいたのか字が乱れていると呑気に笑う権八。さすがの尚之助も、覚馬の字が乱れている真の理由は見抜けなかった。他、家族にもプレゼントが届くが、うらは、贈り物はいらない、一日、半日でもいいから会津に戻ってきてほしいとつぶやく。
三郎が洋式調練修行に江戸に出ることになった。祝福する家族。八重は南天(難を転ずるように)の刺繍をほどこした着物を誂え、三郎はそれを着て意気揚々と江戸へ向かう。【影の声:これが今生の別れになるとは誰も知らず……】
江戸へ出発する前に三郎が小田山からお城を眺めたという話から、その位置からは城が丸裸だということをまたしても尚之助が察知。対策を講じるために白川へ向かうが、なぜか八重も一緒。「ついてくるとは思わなかった……」。
乾退助が西郷吉之助に接近。
覚馬はなぜか突然月代をやめて総髪に。
八重は薙刀でどうしても竹子に勝てない。
感想
憎たらしいほどのうまさで容保の帰国を阻止する慶喜だが、最終的には帰国できなかったとはいえ、今回は容保もかなり慶喜に言い返し、守護職を引き受けた当時のひ弱な容保ではなくなっていた。
容保が帰るというのは自分が帰るということで、会津兵は残していくわけだから、それだけをもって直ちに戦力低下にはならないはずで、慶喜があそこまで容保帰国に反対する理由がわからないのだが、やはり殿がいないと違うものなのか。
スペンサー銃一丁見て西国の事情を察し、三郎のピクニックの報告を聞いて会津のセキュリティホールを発見するという千里眼ぶりを遺憾なく発揮した尚之助だが、覚馬の目が悪いことには全く気付いていないし、奥方(八重)の性格もまだまだつかみきっていない。それにしても「まさかついてくるとは……」のつぶやきがオカシイ。今回唯一の喜劇パート。
第15回で、坂本の名前を出すなら中岡の名前も出すべきだとちょっと不満を述べたが、今回は中岡の名前が一度出てきた。よしよし。
リンク
- 第17話 長崎からの贈り物(すだち記録帳、2013/04/28)
- 『八重の桜』 第17話「長崎からの贈り物」(moonshine、2013/04/29)