窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

問題を抱える子をどのように導くのか「島の先生」第3回「島の宝」

土曜日の夜は(映画に行っていて)見られなかったので、再放送を視聴。

出演(ゲスト)

  • 林凌雅(翔司、留学生)
  • 普久原男(日野良臣、良太郎の子)
  • 篠田涼也(翼、留学生)

粗筋

翔司は良臣を執拗に虐める。留学生は島の宝だから、虐めが発覚して留学生制度が問題になれば、島が潰れる。それでもいいのかよ? と迫って告げ口をシャットさせていたのだが、良臣が不登校になってしまい事態が発覚。良太郎は留学生制度の撤廃を声高に主張。園田一徹は反対するが……

千尋のトラウマの詳細が判明。かつて結婚して娘を産んだが、虐待していた。その時は虐待しているという意識はなかったらしい。が、行き過ぎた「躾」が原因で入院する羽目になり、その時身体についたあざを病院に不審がられ、虐待が発覚。離婚され、親権は父親の側にわたり、二度と娘には会えないことになったらしい。

千尋もまた自分の傷と闘い、再生に向けて必死なのだった。その姿を見て翔司は態度を改めるが……

感想

1話ごとに一人ないし二人が主人公となり、そのエピソードが進むが、エピソード終了後もドラマからは退場しない。第一話の鈴木悠哉も、第二話の萌果、木内奈央も登場してくる。こういう手法はいいと思う。話に深みが出るので。

千尋は、娘を亡くしたのかと思っていた。生きていて良かったが、虐待は心に深い傷を負わせているかも知れないので、単純には喜べない。かなり悲惨な話だ。

留学生制度に関して、狭い共同体なのに意思統一がなされていないことが露見。そんなことだろうとは思ったが、それでうまくいくのか。良太郎の、今すぐ留学生制度をやめ、現在の留学生は返せ、というのは暴論。萌果や木内親子は何も迷惑をかけていないのだから。翔司だけを追い返せ、というならわかるけど。

留学生を受け入れる際に細かく調査をして問題のない生徒だけを受け入れよう、という意見があった。それに対し校長の大塚陽子は、心に傷を負った子も島に来れば治るんだから……と、むしろそういう子をこそ積極的に受け入れたい意向で、明言はしなかったが園田一徹や田嶋文三も同様の意見なのだろう。

しかし心に傷を負った子をどのように導いていくのか、方法論を持っているわけではなさそうだ。だから今回のような問題が起きると、なんら具体的な対処方法を提示できない。良太郎が怒るのは当然である。島に来て、自然に囲まれ、おいしいものを食べれば自然によくなっていくと無邪気に信じ込んでいるのであれば、いくらなんでも無責任だと思う。

配役

小野花梨が水着姿で登場。ちょっとドキっとする。