高校生の男の子が超能力に目覚めたら、まず何をするか。スカートめくりである(笑)。古今東西変わることのない真理なのだ。
題名 | クロニクル(原題:Chronicle) |
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監督 | ジョシュ・トランク |
出演 | デイン・デハーン(アンドリュー・デトマー)、アレックス・ラッセル(マット・ギャリティー、アンドリューの従兄弟)、マイケル・B・ジョーダン(スティーブ・モンゴメリー、人気者)、他 |
公式サイト | 映画『クロニクル』オフィシャルサイト |
制作 | USA(2013年9月27日日本公開) |
劇場 | 新宿シネマカリテ |
内容紹介
公式サイトから引用:
高校生のアンドリューにとって「話し相手」は中古のビデオカメラだけ。父親は暴力的で、母親は病気で寝たきり。学校の昼休みも運動場の片隅でただひとり過ごす毎日だった。アンドリューはそんな生活のすべてをカメラに語りかけながら記録していく。
ある日、同じ高校に通ういとこのマットにパーティーに連れられていったマンドリュー。インテリで社交的なマットがさっそくお気に入りの女子ケイシーを見つけて話し込む一方で、ビデオカメラを回していたアンドリューは「オレの女を撮るな!}と殴られてしまう。マットと、アメフト部のスター選手スティーブは、居場所のんばいアンドリューを見かねて近くの洞窟探検に誘うが、そこで三人は不思議な物体に触れ……
超能力を手に入れた高校生は何をするのか。空の上でキャッチボールをしたり、他人の自動車を勝手に動かしたり、スカートめくりは褒められないがまあイタズラに興じている間はいい。が、力を持てば使ってみたくなる。特に、社交的なマットや人気者のスティーブはともかく、不遇な育ち方をし、世間に対して恨みつらみを抱えているアンドリューのような人間の場合は。
マットは、「力は人前で使わない、腹を立てている時は使わない」などといくつかルールを決め、それを守るよう呼びかけるが、アンドリューは、人がハエを殺しても罪悪感を持たない、力がある者は力を行使していいのだ、という結論に達し、ためらわずに力を使うようになる……
雑感
- 前半は楽しくも哀しい学園物語。しかし途中から話がどんどんエスカレートしていく様は観ている側の想像を超えるスピードで、爽快。
- まあ、結論は悲しいのだが、このようなずば抜けた力を平凡な人間が手にしたら、ハッピーエンドにはならないだろう。こういう展開の方がリアルだ。
- 主役の三人はオーディションで選んだらしい。著名な俳優は出演しておらず、全体的にかなりチープに制作された感はあるが、結構高校生あるあるを押さえていて、引き込まれた。展開が早く、あっさり終わる(84分)のも好印象。
- アンドリューがビデオカメラで自分の生活を逐一記録をし、これはそのビデオを編集したもの、という設定も興味深い。最初は、ここまでなんでもビデオに収めようとするアンドリューに違和感を持ったが、考えてみればYou TubeやSNS全盛の現代では、こうした記録およびその公開というのは極めてありがちなことなのかも知れない。
- 「AKIRA」に多大な影響を受けたそうだが、「AIKIRA」を知らない。(>_<)