窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

前作よりパワーアップ!「神様のカルテ2」

予告編を見て、これは観に行くべきだと判断したが、期待に違わぬ内容だった。前作と比較してはるかに優れた作品になっている。

題名神様のカルテ2
原作夏川草介
監督深川栄洋
出演■前作から/櫻井翔(栗原一止、内科医)、宮崎あおい(栗原榛名、山岳写真家)、要潤(砂山次郎、外科医)、吉瀬美智子(外村静枝、救急外来看護師長)、池脇千鶴(東西直美、主任看護師)、朝倉あき(水無陽子、看護師)、柄本明(貫田誠太郎、消化器内科部長)、西岡徳馬(高山秀一郎、信濃医大教授)、原田泰造(男爵)、他
■初登場/藤原竜也(進藤辰也、血液内科医)、市毛良枝(貫田千代、誠太郎の妻)、吹石一恵(進藤千夏、辰也の妻)、濱田岳屋久杉、御嶽荘の住人)、矢島健一(本庄病院の事務長)、鈴木瑞穂(本庄病院の院長)、佐藤二朗(糖尿病患者)、他
公式サイト映画『神様のカルテ2』公式サイト
制作日本(2014年3月21日公開)
時間116分
劇場TOHOシネマズ 川崎

雑感

前作は、何気なく観てみたけれど、さして感心はしなかった。まあ何本も観ていればそういうこともあるさ、という程度だった。しかし、たとえ結果的にそうした感想しか持てないとしても、それでも観ておくことは意味がある。今回はそのことを強く感じた。

もし前作を観ていなければ、本作はまず間違いなく観ていないはずで、その結果、この作品を見逃すことになっただろう。前作を観ていたからこそ、本作に出会えたわけである。

前作に比べて何がよかったかというと、これはもう櫻井クンに尽きる。前作とは比較にならないほど、本作ではピシリと芯の通った、カッコいい役になっている。役者として成長したのか、それとも前作で僕が気に入らないと思った演技も意図的なものだったのか? わからない。でも、少なくとも栗原一止クンは医者として成長している。

それから脚本もよかった。前作では本庄病院での出来事と御嶽荘での出来事の両方が描かれ、仕事と家と両方の出来事が栗原一止を成長させていくと言いたかったのかも知れないが、焦点がぼけていた。今回と比較するとよくわかる。今回は御嶽荘の描写は少なく抑えられ、病院の中のことに焦点が当たるので、話がスッキリしている。

前回これといった見せ場のなかった吉瀬美智子は、今回は存在感を発揮。そんなわけでいい映画だと思ったのである。

しかし貫田先生のあの設定は反則だなあ。泣かされたよ。

公式サイト

「公式サイトは誰のため?」(2014/03/22)では映画の公式サイトはどれもこれも情報が足りない、特に「キャスト」情報は……と文句を言ったが、その意味では本作の公式サイトはかなり親切であることは触れておこう。13人の紹介があるが、まず13人というのはかなり多い(強いて言えば、矢島健一鈴木瑞穂佐藤二朗の紹介もあると良かったが)。*1全員が写真つきの紹介というのは珍しい。さらに、役者の経歴だけではなく、役名の説明もある。

ストーリーも比較的ていねいだ。さすがに進藤辰也の「事情」についての説明はないが、それは映画を観てくれということだろう。

他のサイトもここを大いに見習い、この程度の情報を載せるのは当たり前であるようにしてほしい。

神様のカルテ2 (小学館文庫)

神様のカルテ2 (小学館文庫)

*1:キャスト欄の人数は、「LIFE!」は7人、「ラヴレース」は8人、「グランド・ピアノ 狙われた黒鍵」は3人、「愛の渦」は12人、「偉大なるしゅららぼん」は15人、「銀の匙」は9人。